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『ルリ思う。』を読んで思う。【活動記録第17話】

初っ端から今回のイチオシ場面。

蓮ノ空の活動記録第17話『ルリ思う。』を読んで、なんだか色々腑に落ちたというか、すごく「わかるなぁ」って思った話。活動記録の感想というより、自分語りみたいな記事になるのであしからず。

 

さて、推し回ということでウキウキしながら17話を読んでみたら、瑠璃乃と自分の考えというかスタンスというか、けっこう似てるな? と思った。

 

そもそも瑠璃乃はラブライブ!の中でも割と特異な子だ。さっきまで楽しそうにしていたのに、いきなり「充電切れ」と言ってテンションが低くなる! 自分をミジンコと称するほど自己肯定感が低い! こんな子は今までいなかった。

 

と言っても、彼女が自分をミジンコと言ってしまうのは当然で。だって周りには楽しいことを全力で楽しめる人しかいないから。

「ハイテンションについてけなくて、なんか置いてかれてるなーって思ったり。盛り上がるだけの充電なくて、ノリ合わせらんなくて申し訳なくなったり」

 

あるー。めっちゃある、そういうの。そういうときのどうしようもない苦しさを味わったことがある人、手を挙げてー。少なくとも私はよく経験するので高々と挙手だ。

 

とにかく、そんな瑠璃乃は第9話で既に、スクールアイドルクラブという居場所を見付けた。そしてラブライブ!大会を通して「楽しいことがしたい」自分に気付いた。慈とガチめのケンカを始めてしまったのも、瑠璃乃が成長した証かもしれない。しみじみ。

 

瑠璃乃と慈は2人とも楽しいことが大好きだ。ところが、そのスタンスはまるで違う。

 

慈のスタンスはこうだ。「ゲートをくぐればそこは夢色の遊園地、みらくらぱーく! 私たちと一緒に最高のパレードを作ろうよ!」とても彼女らしい。

 

そんな慈にとっては、瑠璃乃が提案した「青空昼寝大会」「ライブ会場漫画喫茶」「釣り堀ぷらんぷらんプラン」は「きらきら感が足りない」「酢昆布」だった。いや酢昆布て。

釣り堀ぷらんぷらんプラン、割と好き。

瑠璃乃は「遊ぶ元気が無くてゲートをくぐれないような子は?」と疑問を浮かべる。慈は「盛り上がってる声を聞かせてあげよう!」と返したが、そんな声を聞いてもゲートをくぐれない子のことを、瑠璃乃は考えたいのだ。

 

ただ、瑠璃乃は慈の「楽しい」を否定するつもりもない。他校でライブをやるという慈のプランに対し、瑠璃乃は「いいね。楽しそう!」とすんなり言う。彼女はそういう「楽しい」だってばっちり楽しめる。ただし、充電がたっぷりあるなら。

 

そして瑠璃乃は自分なりの楽しませ方を見付けた。綴理先輩とのお出かけで、2人は無言で電車に乗り、黙って釣りをし、また静かに電車に乗って帰ってくる。果たして綴理先輩の感想は「めっちゃ楽しかった」だった。

この斜向かいの席に座りたい、いや何でもないです。

煌びやかなアトラクションが無くても、賑やかな会話が無くても、一緒にいるだけでなんとなく満たされる。ワイワイ盛り上がる時間だけじゃなく、そういう時間も届けることができるのなら――みらくらは最強になれるんじゃない? というお話だった。

 

というわけでここからは自分語りになるのだけれど。ラブライブ!のオタクを3年ほどやっていて、その中で気付いたことがある。

 

ライブとかイベントに行くハードルが、めっっっちゃ高い。

 

ライブやイベントのお知らせがあっても、そんなに盛り上がらない。「行こうかなー、どうしようかなー」と思って結局行かない、みたいなことが多い。理由とか無い。強いて言うなら、なんかだるい、それだけ。だるいって言うとネガティブなイメージがあるから迂闊にこんなことを言うわけにもいかない。

 

ところがTLを見ると大盛り上がりで、チケットの販売が始まるとみんなすぐ買っている。どうしてそんなにすぐ参戦を決められるのだろう……? といつも疑問に思う。まさに「ハイテンションについてけなくて、なんか置いてかれてるなーって思ったり」

 

そういうわけで、多くのフォロワーが行ったであろう異次元フェスには行かなかったし、ユニットライブにも今のところ行かない予定だ。蓮もご覧の通りけっこうハマってはいるけれど、やっぱりライブにはしばらく行かないと思う。

 

もちろんライブに行ったら行ったで絶対楽しい! 例えば最近だと虹6thは現地参加したけれど、本当に楽しかった。1公演だけの参加だった。グッズも買わなかったし、ラブレターも出さなかった。でも楽しかった! これは噓偽りのない本心。ただ、周りと比べてなんとなく落ち込んでしまうのも本心。

 

ライブ以外もこの調子だ。生放送は見ないことが多いし、普段からグッズ買わないし……ラバストは少し持っているけれど、一度落としたのがトラウマで、結局机の中に眠っている。「それ買った意味あるの!?」と言われそうだ……とにかく諸々の供給についていけないことが多い。

 

でも周りのオタクはみんなついていっている。グッズをちゃんと・・・・買って、生放送をちゃんと・・・・見て、イベントにもちゃんと・・・・行って、ライブはできるだけたくさんの公演に行って。なんだか自分だけ取り残されているみたいだ。私はミジンコだ~~~!

 

……と、割と深刻に悩んでいた。自分はオタクに向いていないんじゃないかと思ったりもした。実は今もちょっと思っている。オタクの在り方は人それぞれだとは分かっている。それに、コンテンツに全力になれる人を否定するつもりもない。否定されたこともない。

 

だからこれは、自分の気持ちの問題。自分の「楽しい」を肯定できるかどうか、ただそれだけ。それだけのことがとても難しい。

 

そんな中での『ルリ思う。』だった。推し回だったので、公開される前までに、読めないでいたストーリーを頑張って回収した。

 

「あれお前色々言ってたくせに、一気読みできるのかよ!」と仰りたいかもしれないが、ちょっち待っていただいて。これは元気があるときにしかできないんです。今回も、たまたまそのとき気力があったから、何話分かを読むことができただけ。

 

元気があるときは一気にやる。元気が無いときはスローペースでまったりと。それが自分には向いている。……と、思えるようになったのも17話のおかげだったり。

 

話の順序が逆転してしまった。取り急ぎ閑話休題

 

いざ17話を読んでびっくりした。瑠璃乃の言葉の一つ一つが腑に落ちた。何より、そういう「楽しい」の在り方を、公式が提示してくれた。

 

考えてみれば、リンクラのアプリそのものが、そういう風に作られている。ゲームを一切プレイしなくてもストーリーを見ることができる。逆に、ゲームをやり込みたい人はとことんやり込める、らしい。なんかランキングがTLに流れてくるからたぶんそうなんだろう。だから慈タイプの人にとっても楽しいはずだ。リンクラ、よくできてるなぁ……。

 

ストーリーも何パートかに分かれているから、分割して読むことができる。実際、「時間が無いからとりあえず前半まで読む」と言っているフォロワーを何人か見た。自分の好きなペースでプレイできるというのは、けっこうありがたい。

 

それぞれの好きなペースで。

 

17話の最後に、2人は屋上からチョコをまいた。危ねぇよというツッコミは置いといて、これはたぶん慈の「楽しい」の届け方だと思う。そしてその後、校庭に来なかった子たちにチョコを渡しに行ったのは、瑠璃乃の「楽しい」の届け方だ。結果、学校のみんなが「楽しい」を受け取ることができた

まさに最強のみらくらぱーく!

自分のペースでいいんだよ、とみらくらが言ってくれた気がした。大袈裟に言えば、救われた気がした。

 

とはいえ、「これからは自分のやり方に自信をもってやっていきます!」とすぐには言えない。これからも私はキラキラのTLを見て、自分の「楽しい」に自信がもてなくなるかもしれない。ただ、瑠璃乃のことを思えば少し楽になれると思う。ミジンコじゃなくて小石くらいにはレベルアップできる……かな?

 

17話の前半を見た後で、実は1週間ほどTwitterをお休みしていた。TLを見ているうちに理由もなく息苦しくなって、そうした。これはどういう状態だろう……と考えたら、瑠璃乃が言うところの「充電切れ」がしっくりきた。やっと言語化できて、ちょっと楽になった。充電のためにお休みしていましたと言えばフォロワーにも分かりやすい。

そういえば、瑠璃乃のアイコンはバッテリーだけれど、充電が100%ではない。それはもしかしたら、瑠璃乃が「充電が減っている自分」のことも肯定したいから……かもしれないと勝手に思う。ゆえにルリあり?

 

なんだか瑠璃乃のことがもっと好きになった気がする。

 

それでは最後に……。

目をちょっと見開いてる瑠璃乃ちゃん
可愛い!!!!!!!

 

おしまい。

実写版ゴールデンカムイ感想-やりやがった!!実写版すげえッ-

実写版ゴールデンカムイ制作決定の報に、カレーライスを見るアシㇼパさんのような表情になった人は多いと思う。私も「いや無理だろ……」と思っていたのだが、いざ公開されてみると意外と評判がいい。なのでちょっと期待して観に行ってみた。

結論:けっこういい感じ。

キャストさんも割とハマっているし、丁寧に話を追ってくれるし、何よりご飯が美味しそう! 観に行くか迷っている原作勢の方は、一度観に行ってみてもいいのではないだろうか。

※ここから先はネタバレありです。映画ではまだ描かれていない展開にも触れます。

秀逸なキャスティング

杉元佐一

実写化が発表されたとき一番話題になったのが、杉元を山﨑賢人が演じることだった気がする。私も正直「またか……」と思った。本人は悪くないんだけれど、実写版の主演はとりあえず山﨑賢人にすればいいと思ってなーい?

ところがどっこい、ちゃんと杉元だった。そもそも杉元はイケメン設定なので、山﨑賢人の顔はピッタリだと思っていた。問題はやっぱり筋肉ですよねぇ皆さん。実写版でも風呂屋のシーンが出てきて、ちゃんと脱いでくれたのだが、原作にも見劣りしない立派な肉体だった。

ちなみに山﨑さんはこの映画に向けて体重を10kg増やしたらしい。杉元ガチ勢もいいところである。なんなら今からラッコ鍋回にも期待できるというものだ。山﨑おまえ……ちょっと見ない間に急に……いい男になったな?

そして戦闘がかっこいい。実写版キングダムでもすごい戦いぶりを見せていた山﨑賢人だが、あちらの派手なワイヤーアクションと異なる、気迫あふれる近接戦にもしっかり対応。杉元の放つ殺気、鋭い視線を見事に表現していた。原作の杉元がよく纏っていたオーラまで見えた気がした。

残念ながら、原作の杉元がよくやる少女漫画のような可愛い表情・仕草は抑えめだった。とはいえ、あれを実写で頻繁にやると大袈裟になるから妥当な判断なのかもしれない。桜鍋のときは口あぐあぐやってくれたし。

アシㇼパ

アシㇼパさんも、当初は子役がやった方がいいのではという意見があった。しかし未成年に「オソマ」だの「███先生」だのと言わせるわけにはいかないので、子役じゃなくてよかったと思う。切実に。

山田杏奈さんはけっこう童顔で、もともとアシㇼパさんが大人びた性格なのもあって、年齢の違和感はそこまで無かった。個人的には眉がよかった。山田杏奈さんの眉がくっきりしていて、アシㇼパさんの力強さが現れていたように思う。

そしてなんといっても変顔! 白目を剥くわ顎を歪めるわ、とてもヒロインとは思えない変顔オンパレード。事務所よくOK出したな。かと思えば真面目なシーンではめちゃくちゃかっこよく凛々しい顔を見せてくれる、これぞアシㇼパさん! いいぞ、もっと変顔しろ!

白石由竹

実写版の白石の印象は、とにかくいつも動き回っているという感じ。私はそれがちょっと苦手だったが、原作同様のうざったらしさが醸し出されているとは言えるだろう。

レタㇻから逃げる場面など、アクロバットなシーンが少なくなってしまったのは残念だが、代わりにコミカルなシーンが多数追加された。杉元をおちょくって滑ったり雪を投げたりするシーンもそうだが、個人的には投げた手投げ弾が返ってきてしまうシーンが好きだ。明治のトムとジェリーか。それから、関節を外して鉄格子の隙間からぬらりと入って来る場面もめちゃくちゃ気持ち悪く、床を滑ってくるのも相まって笑ってしまった。

なお、意外だったのが2番目の囚人(笠原)と一緒に登場するという大胆な改変が成されていたことだ。映画の短い尺の中で分かりやすくまとまっており、良い改変だったと思う。木の棒に腕くくられたまま逃げる白石も見られたし。何気に白石と笠原が協力関係にあったっぽいのが面白い。お前ら気ぃ合うんだな。

牛山辰馬

はんぺん、意外と違和感ないな……というのが最初の感想だったりする。彼のトレードマークでもあるので、しっかり再現してくれて嬉しいところだ。

力強い猛牛のような雰囲気は原作のままだが、シルエットがけっこう変わってしまったのはやや残念。原作はもっと引き締まっていて、意外とシュッとしているのである(巨漢の割に、ではあるが)。しかし外見から受ける「圧」という点ではなかなかのものであった。

土方歳三

かっこよすぎ。それに尽きる。牛山が投げた女を華麗に回避し、「いくつになっても男子は刀を振り回すのが好きだろう?」ひぃー、これは観客全員夏太郎になりましたわ。

銀行破りのシーンでも、帽子を目深に被り堂々と闊歩する様子が明らかに異質な気配を放っていた。そして馬に乗り、和泉守兼定を掲げるところなど、もはや美しい。

次回または次々回で描かれるであろう茨戸編で、実写でも渋さ満点の鬼の副長が刀を振るうのが待ちきれない。楽しみにしていた銃の"あの"装填は今回見られなかったので、早く見たいものだ。

谷垣源次郎

残念ながら今回はそこまで活躍なし。しかし大谷亮平が良い意味での男臭さをプンプンさせてくれた。眉と髭が濃い! セクシーマタギの気配がするぞぉ……?

また、映画オリジナルで「お前はここに隠れていろ、杉元に見付かったら殺されるぞ」みたいなことをアシㇼパさんに言われていた。そしてこれは杉元が小熊に言った「静かにしてろよ、アシㇼパさんに見付かるぞ」と対応している。つまり谷垣=小熊ちゃんなのだ。まさかのファンサであった。

尾形百之助

推しなので実写化が一番心配だったが、眞栄田郷敦の尾形がめちゃくちゃ尾形だった。「なあんだただの尾形か」 特に目。あの死んだ目は完全に尾形すぎる。今回は残念なことに谷垣との対決まで行かなかったため、最後までイメチェンはしなかった。あの髪型見たかったなぁ。

髪は次回の楽しみにとっておくとして、杉元との対決がとても良かった。そもそも原作ではまだもっさりとしている時期なのだが、実写版では最初から尾形らしさが出ていた。なんなら短剣を構えるシーンは原作より様になっていた。戦闘描写も増え、尾形推しとしては満足である。「手に負えん片腕だけに」は案の定カットされてしまったが。

また、鶴見中尉の手に「ふじみ」と書く描写が追加。あれはなかなかいい映画オリジナルだった。原作最終盤を読んでいると余計に……。

それと二〇三高地にしれっといた気がするのだが、気のせいだろうか。あの特徴的な座り方は間違いなく尾形だと思うのだが……。

次回は確実にイメチェンし、谷垣相手にバチバチやるので楽しみだ。また、猫じみた仕草を眞栄田郷敦がどれだけ演出してくれるかにも期待がかかる。

月島基

セリフほとんど「はい」。にもかかわらずちゃんと存在感があった。というか、黙々と淡々と鶴見中尉の命令を遂行するのが逆に怖かった。なお、180cmあることがツッコまれていたが、いざ見てみるとそこまで気にならなかった。むしろ月島の独特な雰囲気がしっかり出ていたと言えよう。

二階堂浩平/洋平

まず日本の映像技術はこんなにすごいのか……と感嘆。1人2役なのでCG合成しているのは間違いないが、ここまで自然とは思わなかった。

原作ではまだ大人しい時期だが、実写版では既にジャンキーらしさが出ていた。初見でもヤバイ奴だとよく分かるだろう。これからもっとヤバくなります。杉本との乱闘も追加され(後述)、二階堂らしさが存分に発揮されていた。

鶴見中尉

公開前から鶴見度の高さが話題になっていた玉木中尉。いや~~~~~気持ち悪かった(もちろん良い意味で)。笑い方や喋り方、動きの1つ1つが鶴見中尉だった。

良かったシーンはいくつもあるが、抜粋して2つ。まずは団子の串を杉元にぶっ刺した後の「ロウソクボリボリしちゃおうか」。目を見開き、歯を剝きだしてガチガチ言わせるのがもう怖すぎる。鶴見中尉のシルエットはおそらく骸骨(死神)がモチーフになっているのだが、実写版でもしっかり死神していた。

もう1つは馬を矢で撃たれ、転げ落ちるシーン。ごろごろ落ちた勢いのままシャシャシャと走るまでが滑らかに描かれ、やっぱり怖すぎる。玉木宏の鶴見中尉を見るためだけにこの映画を観に行ってもいいかもしれない。これが本当の鶴見劇場。

ウイルク

えっと……本人ですか? と言いたくなるほどウイルクそのままなウイルクだった。よくこんな似ている人を連れてきたな……(ちなみに井浦新さん)。

キャラクタービジュアルを見ていただきたい。目や表情からウイルクの「ヤバさ」がにじみ出ているではないか……。

さて、キャラクターについて書きたいことは大体書いたので、あとはストーリーを追いつつ気になったポイントを挙げていく。

絶望の二〇三高地

映画が始まると早速「カント オロワ ヤク サク ノ アランケプ シネプ カ イサム」の文字が。「天から役目なしに降ろされたものはひとつもない」。この時点で否応なく期待が高まるというものだ。

そしてナレーションは津田健次郎さん! 事前に知ってはいたが、落ち着いた声が映画の雰囲気にマッチしていた。同じ声のはずなのに尾形らしさは全く無く、声優さんは流石だなぁ……と思うなどした。

最初の見どころは二〇三高地である。かなり長い時間をとって戦いを描いており、日露戦争の烈しさがひしひしと伝わってきた。響く銃声と怒号、敵味方入り混じっての大混戦、そして降り注ぐ血の雨。これを生き延びた杉元や第七師団の面々は本当にヤバいのだと改めて感じた。ゴールデンカムイは未だに戦場にいる男たちの物語であるから、二〇三高地の戦いを濃密に描いてくれて嬉しい限りだ。

熊怖すぎ

熊怖すぎ、本当に。序盤と中盤で2回登場するのだが、何が怖いっていつの間にか近くにいるのだ。暗闇に紛れて様子を伺い、いきなり突進してくる。立ち上がれば驚くようなデカさ。北海道の大自然の恐怖の化身は、実写版でも遺憾なく大暴れしてくれた。

中盤で玉井伍長らを蹂躙するシーンでは、手始めにしっかり伍長の顔面を剝がしてくれた。流石に顔面までは映らなかったものの、なかなかエグい。そしてその後は穴の中に飛び込んだ杉元の目線で描かれた。CGの制作費を節約するというのもあるとは思うが、それ以上に玉井らが蹂躙されていく様子が断片的に映るのがもう怖いのなんの。穴に逃げ込もうとして後ろから引きずられていくところなどホラームービーさながら。こんな死に方だけは嫌だな……としみじみ思った。

一方の小熊ちゃんは可愛い可愛いねぇ。谷垣じゃなくて本当の小熊の方です。杉元の服から顔だけ覗かせているのがキュートだった。しかしコタンではイオマンテの話を含めカムイ関連の話があまりされなかった。これは次回以降に回されたのかもしれない。

和田大尉、しっかり登場

カットされると思っていた和田大尉がなんと登場。鶴見が指を噛みちぎった数少ない4人のうちの1人である。取れた指が額に当たるところまでバッチリ再現。また、原作ではちょっと分かりにくいが、実写版では鶴見より背が低く、明らかに圧で負けてしまっているのが演出されていた。春には綺麗な草花の養分になるってよ、良かったね和田大尉。

杉元の過去

原作では断片的に情報が提示されていた杉元の過去については、映画では最後に一気に語るという思いきった変更が成された。2時間の尺なので白石の改変と同様、初見の人にも分かりやすくなっていたと思う。

梅ちゃんを演じるのは高畑充希。綺麗すぎて、キャスト陣を並べて見ると浮いてさえいるのだが、戦いに関与せず、また杉本が金塊を探す動機となる人物として、「綺麗すぎて浮いている」のはとても梅ちゃんらしいと思った。

やはり見どころは寅次を背負い投げてからの「結婚おめでとう」。山﨑賢人の顔の良さがバチバチに活きていた。また、原作ではけっこう後になってから出てくる、寅次が杉元を背負い投げるシーンも入っており、杉元の過去が綺麗にまとまっていた。

まさかの対戦カード・ソリの決戦

どこまでストーリーを回収するのかと気になっていたが、今回は杉元救出作戦までに留まっていた。これがとても良くて、急ぎ足にならずに各ストーリーが丁寧に描かれていたと思う。そして最後の山がソリのシーンである。原作では十数ページ、杉元が師団兵を落とし、アシㇼパさんが鶴見中尉の馬を射る……という流れだったが、実写版では大盛り上がり!

まず、なんと杉元VS月島という誰も予想しなかった対戦カードが実現。確か原作で直接戦ったのは、大迫港の「怒り毛」のときくらいだったはずだ。まさかの供給である。余計なことを言わずに仕掛けてくる月島軍曹、やはり怖い。しかし飛び移ってきたアシㇼパさんに縄を切られてゴロゴロゴロゴロ……雪だるまになったに違いない。

さらに杉元VS二階堂まで! その後の鶴見中尉のシーンは短めなので、実写版第1作の実質的なラスボスはまさかの二階堂であった。馬からソリへ飛び移り、そのまま反対側の馬を蹴ってまたソリへと、相手を翻弄する二階堂。そしてお得意の杉元押さえ付けも披露。兄弟を殺された恨みに満ちた攻撃的な戦闘だった。しかしアシㇼパさんが投げたストゥを杉元がキャッチ、思いっきりぶん殴られて二階堂は退場した。1人になってしまった二階堂と2人揃った相棒の見事な対比だった。ところでご存知の通りストゥの乱用は決して許されていないのだが、この場合はどうなんだろう?

最後には死神・鶴見中尉が煙の中から登場。迫力がすごかった。もちろん我らがコンビも負けていない。杉元が頭を避けると同時にアシㇼパさんが弓を構える! つまり杉元によって攻撃の機先が隠れていたのだった。杉元だけでは成し得ない連携技である。そして先述した鶴見中尉の全力疾走を最後に、戦いは幕を閉じたのであった。

見ているだけでヒンナヒンナ

壮絶な金塊争奪戦にあっても、食事は欠かせない。実写版の金カム飯はすごい。リスのオハウ、カジカのキナオハウ、桜鍋などが登場したが、どれも本当に美味しそう。大画面の極上飯テロである。ちょうど今は寒い季節なので、グツグツと煙をたてるオハウを見て食べたくなった人も多いだろう。実際に作るのはハードルが高いが。

また、金カム名物のチタタㇷ゚も見逃せない。実際のアイヌがチタタㇷ゚と言いながら叩かないことを知っている人も多いと思われるが、映画では「アシㇼパの母親が個人的にやっていたこと」と改めて説明された。アイヌ文化への誤解があってはいけないし、短いが必要なセリフだったと思う。

余談だが、実は原作でも「アイヌはチタタㇷ゚と言いながら叩く風習をもつ」とは言われていない。アシㇼパさんが「チタタㇷ゚っていいながら叩け」と言っているだけである。なので彼女が個人的にやっていることではないかと推測していたが、実写版で答え合わせがあるとは思わなかった。

次回作だよ全員集合!!

最後に、これから先の登場人物がチラッと顔見せ。次回作も乞うご期待ということだろう。第1作のクオリティを見て、第2作も俄然楽しみになってきた。

登場したのは伝説の熊撃ち・二瓶鉄造。狂気の漁奇殺人鬼・辺見和雄。セクシーアイヌキロランケニㇱパ。殺人ホテルの経営者・家永カノ。誑かす狐・インカㇻマッ。以上の5名である。うち2名が怪しいアイヌ、3名が変態である。

優秀なキャスティングのおかげか、一瞬でもすぐに誰が誰だか分かった。特に妖艶なインカㇻマッや美しい家永などに期待がかかる。

さらに最後の最後にはのっぺら坊が登場。アシㇼパの名前を呼び、澄んだ青い目を見せて自分の正体を仄めかした。

次回作では谷垣・二瓶VSレタㇻ、辺見との対決、谷垣VS尾形・二階堂、殺人ホテル全員集合、蝦夷地ダービーあたりまでは確実に描かれるだろう。茨戸の人皮争奪戦、親分と姫の恋物語赤毛討伐あたりは入るかどうか微妙、江渡貝くぅんはたぶん登場しないだろうな……と予想。第1作同様、駆け足にならずに丁寧にストーリーを追ってくれることを期待する。

想像を超えるクオリティで見せてくれた実写版ゴールデンカムイ! 次回作以降も待ち遠しい。

ゴジラ-1.0 ~終わらない戦争の体現、絶望の化身~

ゴジラ-1.0、短いながら感想と考察。以下、ネタバレ注意。

今までで一番「恐い」ゴジラ

今作のゴジラはとにかく恐かった。何が恐いって、明らかに人間を狙ってきている。島に現れたときは頭を地面すれすれにしてまで人間を見ていた。人間の上半身にがぶりと食いつき、飲み込まずに放り投げたのは、目的が「捕食」ではないことを如実に表していた。

島の時点でも十分恐かったが、巨大になって再来するともう手がつけられない。小船程度なら一瞬で破壊。敷島たちが乗る船を見ると執拗に追ってくる。機雷も機銃も、外側からの攻撃はほぼ無効。口内で機雷を爆破してようやくダメージを通せたが、なんと再生安田「こんなんありかよ!?」その後、やってきた大船・高雄も一瞬で沈めてしまった。このシーンを見た私、若干泣いた(ガチ)。泣いたというより自然と涙が流れてきた。

銀座襲来シーンは絶望感の塊である。ゴジラが歩くだけで地面がもちあがり、逃げ惑う人々はほんの一瞬のうちに踏み潰される。ただまっすぐ移動するのではなく、建物を壊したり、電車を襲ったりしているのが、やはり意図的に人間を狙っている感がある。そして流れ出すゴジラ上陸のテーマとゴジラのテーマ。「これがゴジラ」なのだ、本当に。

やがて尻尾の先から順に背びれがガコン、ガコンと展開し蒼光を放つ。確実にまずいのが来る、そうわかっていても止める手段など無い。放たれた熱線は着弾点を大爆発させ、仮にそれを回避できても、数秒後にすさまじい風圧が吹き荒れて地上のものを全て消し飛ばす。空を覆う煙を背負って佇む様子はまさに絶望の化身

映像の画角にも注目したい。シン・ゴジラではゴジラの目線と同じくらいの高さから映すカットが多かったが、今作では低いところから――つまり人間の視点からのカットが多かった。数値上の体長がシン・ゴジラの1/2以下であるにもかかわらずあれほどの絶望感があるのは、この画角の効果もあるかもしれない。

今作のゴジラは、ハリウッド版GODZILLAのようなヒーロー性は有していない。ただひたすら壊しに来るのだ。人間を、そして人間が作ったものを、全て。まさに初代ゴジラの回帰と言える。

終わらない戦争の体現

戦争の直後に襲い来て、復興途上の日本を破壊するゴジラを、私は「終わらない戦争の体現」として解釈した。分かりやすいのは銀座の熱線シーンだ。爆発と爆風がもたらす二度の破壊。もうもうと立ち上る煙。降り注ぐ黒い雨。そして後に残される放射性物質。――原爆が銀座に落とされたのである。

ガコンガコンと機械的に動く背びれも、何かの兵器のように見える。もしかしたら具体的なモチーフがあるのかもしれない。兵器に詳しい人、是非コメントで教えてください。

それから、あの驚異的な再生能力についても考察できる。ラストシーンではばらばらになったはずのゴジラが再生する様子を見せていた。映画の演出として見ると「あるある」だ。しかし、人々があれだけ手を尽くしても絶命しない点に注目すると、まるで戦争のようではないか。実際、現在も世界で戦争は起こっている。

「そうは言っても日本に戦争は無いじゃないか」確かにそうだが、現在平和な日本で、いつかまた戦争が起こる可能性を誰が否定できようか? 戦争ゴジラは今まさに海の中で再生しながら、再び上陸する時を待っているかもしれない。

……とかっこつけたところで小休止。「災害」の象徴たるシン・ゴジラと「戦争」の象徴たる今作のゴジラについて、そのを比較してみたい。

シン・ゴジラの眼は小さく、ほとんど動かないため、何を考えているのかわからない不気味さがあった。意志が読めない眼は、意志が存在しない自然災害を象徴するシン・ゴジラにぴったりだ。

対して今作のゴジラの眼はそれなりに大きく、そしてずっと人間を見つめていた。シン・ゴジラも下にいる人間を見ていることが示唆されていたが、それは「見下ろす」ようなもので、人間との間には距離があった。今作のゴジラは確固たる意志をもって人間を「見つめて」いたような気がする。船を追ってくるシーンが分かりやすいが、人間との距離も近かった。その眼に意志が宿っているとすれば、人間が意図して始める戦争との関連性を見出せるだろう。

まあ、こじつけかもしれないが。

その他考察と余談

終盤、典子が生きていたというシーンで、彼女の首には黒い痣があった。これについて他の方の考察も見たが、概ね「G細胞説」「放射能の後遺症の象徴」の2説に分かれている。私は最近のゴジラ作品しか観ておらずG細胞には詳しくないため、ここでは解説しないが、典子が生き残れた理由などと結び付いていてけっこう面白い説だ。

2つ目の、放射能の後遺症の象徴という説はかなりしっくりくる。ゴジラ放射能を発する肉片を多く残していた。影響が無い方がおかしいくらいだ。直後にあるゴジラが再生する描写と併せて考えると、先ほどとは別の意味で「戦争は終わらない」――つまり、生き残った人々も戦うことを余儀なくされる、ということかもしれない。

それから、ゴジラを倒した後の敬礼について。これについては賛否両論というか、結局戦争賛歌になっていないか? という意見もあったりする。ただ、今作のゴジラにはクロスロード作戦で被爆し、その傷を再生しきれずに異常な成長を遂げ、巨大化したという設定がある(らしい。ソースはパンフだろうか?)。

そう考えると、ゴジラもまた戦争の被害者と言える。というより、戦争の加害者としての性質も被害者としての性質も内包した「戦争の亡霊」と喩えるのがいいか。その死に対して敬礼をするというのは、こと戦争を経験してきた彼らにとっては、自然なことだったのかもしれないと思う。

最後に余談だが、巷では今作が「シン・ゴジラを越えた」ともてはやされている。個人的その言い方はちょっと気に食わなくて、2つの作品ではテーマが全く違うのだから、越えたとか越えないとかいう話をするものではないのでは? と思ってしまう。要するにそういう言葉で目を引くYouTubeのサムネが良くない。まあ、テーマ性と作風が違うゆえに、今作の方が「見やすい」人が多いかもしれない。

今作と『シン・ゴジラ』について、この記事では画角や眼を比べてみたが、他にも色々比較してみると面白そうだ。まだ観ていないという方は是非『シン・ゴジラ』の方もご覧いただきたい。難しいことを考えずに怪獣が大暴れするのを見たい、という方にはハリウッド版GODZILLAがおすすめ。どのゴジラにもそれぞれの良さがあると私は思っている――ちょっと優柔不断が過ぎるだろうか?

少し短いが、感想や考察など書かせていただいた。何か思い出したらまた追記するかもしれない。

まともじゃねぇ劇場版バーロー・文字起こし

ほぼ自分用。面白いニコニココメは青字で追記。聞き取れない箇所は[聞き取り不可]、自信が無いところには(?)をつけてあります。

京都編予告

平次「――しみを知り独りで泣きましょう」

平次「そして輝くウルトラソウ!」

\\ハイ☆//

~♪『名探偵コナンメインテーマ』

コナン「京都を舞台に次々起こる殺人事件。犯人は1冊の本と、謎の絵を持ち去っていった!」

コナン「その頃、トマス・シンドラーは……」

シンドラー「Hiroki! Come out! Today is my birth day! My birth day! Hiroki!」

コナン「そして1体の仏像が消え、犯人からの挑戦状が!」

平次「仏像を取り返したら、どないするんや工藤」

コナン「ヤフオク

女将「ああぁーーーっ!」

一同「!」

コナン「そして再び起こった殺人事件と、雑誌の取材が重なり、案の定和葉が捕らえられてしまった!」

犯人「この娘は預かった。1時間後鞍馬山玉龍寺へ来い!」

平次「身代金か、いくら用意しろっちゅうんや!」

犯人「5000円だ」

平次「えっ……」

コナン「良心的じゃねーか」

~♪『Time after time ~花舞う街で~』

犯人「カモン!(?)」

平次「はぉう!?」

平次「てやぁりゃ、うおぉう」

平次「せいっ」

犯人「ゔぅぉえあ」

コナン「その頃、トマス・シンドラーは……」

ボディガード「っふ!」HP 100/100

ボディガード「っふ!」HP 99/100

ボディガード「っふ!」HP 98/100

ボディガード「っふ!」HP 97/100

平次「工藤は今夜どないするんや?」

コナン「んぇ……泊めてくれるんじゃねぇのか……」

平次「そう言うと思て、ホテル、とっといたで?」

コナン「ば、バーロー! ば、バーロー……///」

コナン「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーーーッ!」

平次「超! エキサイティン!」

コナン「果たして犯人の正体、その仮面の下に隠された素顔とは!」(犯人が映る)

コナン「シリーズ第7弾。至上最高のクライマックスが待っている!」

犯人「実はこの能面、約50キロある」※250キロ説あり

能面 \ドォォォン/

新一「オレの帽子は……500キロだ」

コナン「劇場版名探偵コナン 迷宮の十字路!」

シンドラー「Happi birth day... to me...」

京都編

少女「まるたけえびすにおしおいけ♪」

少女「はねさんろっかくたこにしき♪」

少女「趣味で聖火リレー始めたら、近隣一帯引っ越した♪」

少女「天井の顔っぽい模様、TKMって略したら♪」

少女「祟られるから注意して♪」

~♪『名探偵コナンメインテーマ』

新一「オレは高校生探偵、工藤新一」

新一「ほさななじみで同級生の毛利蘭と遊園地に遊びに行って、黒ずくめの男の……諭吉っ」

新一「諭吉を見てたら……背後から近づいてくるもう1人の仲間に気付かな、気付いてる、気付いてるけど思いのほかバットだった」

新一「バッットはないわぁー。バットは痛いわぁー、もうあいつぅー」

新一「しかも後頭部、しかも、後頭部って、おぉい」

新一「だって、だってあいつらもぉー、腹ん中まで黒づくめだものぉあいつらぁーもぉー、全身くまなく黒づくめだものぉーあいつらぁー」

新一「素手でくればよかったのにぃ、ヒィッ、素手でくれば勝てたのにぃーうわぁーくそぉ」

バイク \ポーピーポーピーポーピーポーキイィ/

ヘルメット \ポッ(真空状態)/

平次「オレは西の高校生探偵、服部平次や」

平次「推理力と剣道の腕は、日本バンジージャンプ協会会長の親父ゆずり」

平次「そんでもって、度胸がええんは」

扇子 \ズバァァァン/

平次「オカンゆずりや」

平次「え? 色が黒いって? それは紫外線の影響や」

平次「UVAをはじめとする紫外線の波長は、皮膚を形成するコラーゲンの繊維にダメージを与え、皮膚の加齢を加速させてしまう。紫外線照射に対する防御として、人間の体は茶色の色素のメラニンを分泌し、日焼けすることにより、紫外線の平均レベルを下げようとするっちゅうわけや。この色素は紫外線の侵入を阻害し、より深い部分の皮膚組織へのダメージを減らすからなぁ。さらに、対策としては市販の日焼け止めローション・クリームも、紫外線の侵入を防ぐで。これらの製品では、SPH、PAと呼ばれる紫外線防御効果が記載されとるさかい、要チェックや。HA☆HA☆HA」

平次「ところで、オレにも幼馴染で同級生の遠山和葉っちゅうまぁやっかましい女がおんのやけどなぁ」

和葉「誰がやかましいって?」

平次「お、おうわぁぁぁっしょい!」ピョイン!

平次「急に出てくんなやぁアホ!」

和葉「アホはあんたやぁん! 誰に向こて喋ってんのぉ?」

平次「誰ってお前、見てるみんなにわかりやすぅ喋っとんやないか。なぁ?」

和葉「はぁ? あぁんた頭おかしなったんとちゃう?」

平次「おかしいんはお前や!」プピ! プピ!

コナン「げふん。げふ、ん゛んあれ? ん゛ん、げふんげふん、じんじづお゛うぇげふん、も゛ひどえ゛っふん、っげふっ」

 

犯人の靴 \パプ! パプ! パプ! パプ!/

亀井「ちっ、おせぇな。弁慶のやつ」

鷲尾「謎は解いたと言っていたが」

片岡「へっへっへ。ニャンちゅうはこれに1番熱心だったからニャ!」

片岡「ニャァァァン!」

~♪『必殺!』

亀井と鷲尾「あ、あれ」

亀井「胸から矢ぁ生えてますよ?」

鷲尾「うわぁぁあ、黄色い……」

亀井と鷲尾「うぅ……」

犯人「ッシィィィィィーーーシャキーン☆」

犯人「サス……サス……サス……チラッ。サス」

犯人「ザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッ」

 

備前「あっあ/// あはぁはんはぁん/// っあ/// あっあぁんは/// あぁんふぅん……んふぅん……///」

犯人「チラッ。サス……サス……」

 

犯人「ッスーシャキーン☆」

犯人「サス……チラッ」

犯人「ザッザッザッザッザッザッザッザッザッw ザッw」

 

~♪『銀魂のBGM』

目暮「えー捜査の結果、東京・大阪・京都で殺害された5人は、盗賊団『源司蛍』のメンバーであることが判明しました」

目暮「したがって我々捜査本部もね! 力を合わせて――」

高木「ちょw ちょ佐藤w ちょ佐藤問題出していい問題出していい?」

佐藤「急にどしたの?」

高木「んごめんw んふw いくぞ、いくぞ、いくぞ、いくぞ?」

佐藤「おおう」

高木「っいち。京都府警のぉ、警部のぉ、眉毛の斜辺の長さを求めよ!」

佐藤「ちょ待ってw 待って待って待って、情報が少ない。情報が少ない」

高木「ほんまやw ほんまや、ちょあごめんねごめんねごめんごめんごめん、えっとね、えっと……仮にね、一番短い辺が2センチと仮定します」

佐藤「2センチ! あそこが2センチ! じゃあその隣り合うもうちょっと長い方が3センチ?」

高木(10から0まで半笑いでカウントダウンを始める)

佐藤「3センチと目測する。仮に目測するそれで、あっ、いける。この眉毛直角三角形っぽい。直角三角形っぽいからここで、自乗を足して、そだ、ピタゴラスピタゴラスの定理よし、ここでピタゴラスっとけばいける! ……あ! 整数じゃないっぽい! ルートになるっぽいあーやばい! 込み入ってくる! 計算が込み入ってくる! くっそぉ……あああああーっ! っルート、ルート、ルー……」

※以下、佐藤か高木か曖昧です

佐藤と高木「えっ、えっ」

佐藤「リスや……」

高木「んっふふふっw リスや」

佐藤「リスや……」

高木「リスや!」

佐藤「リスやぁw」

高木「リス[聞き取れず]w こげなとこにリスおるんやけど(?)」

佐藤「www 可愛いw」

高木「やばいw めっちゃ可愛いいw」

佐藤「おいでおいでおいでこっちおいでw」

高木「リスや、えぇーw えーw」

佐藤「リス、リスリス、チュチュ、チュチュチュチュ」

高木「えぇどういうことえぇ~?」

佐藤「たかw 高木君w どんぐり持ってない? どんぐり!」

高木「どんぐり! そんなんw そんなん持ってな」

佐藤と高木「あったあああああぁぁぁ!」

白鳥「源司蛍は、平成3年頃から、東京・京都・大阪を中心に、有名な仏像や美術品の窃盗を続けてきました! ハハッ☆」

白鳥「彼らの特徴は、メンバーが[聞き取れない]義経の[聞き取れない]と言われる、同じ『義経記』を、所持していたことです。ハハッ☆」

~♪『資生堂インテグレートのCMソング』

インテグレート インテグレート すべてが変わる

インテグレート インテグレート 大きな黒目

綾小路「インテグレート インテグレート 惹き付ける瞳」

綾小路「インテグレート インテグレート 艶めく唇」

綾小路「インテグレート インテグレート すべてが変わる」

綾小路「インテグレート インテグレート 誰もが」

園子「イィィィンテーグレエエエエエエエエエエェェェイ!」

記者「指の本数は?」

大滝「指の本数ですか。指、え、指! てっ手の方ですか。手の方は、私もほらものすごい、10本しかありませんっよ、ブルァ」

目暮「ところで、鼻と上唇の間に海苔を挟んでかれこれ3時間が経ちましたけどもね、こう喋ってたら海苔が湿って気持ち悪いんですけども、あと1週間でギネス更新なので、頑張ります」

 

平次「なになに……おぉ? 今日占い絶好調やなぁw」

平次「っひゃっほーう!」

平次「何ぃ? 外へ行くと素敵な出会いがあります」

平次「工藤か……工藤のことかーっ!」

平次「そんでこっちがなぁ、ラッキーアイテムの、ドロップゥゥゥーーー↓ゥゥゥウッ↑!」

平次「あの……花の名前……何だっけ」

和葉「平次いてるー?」

平次「わー! わーちょわーちょいわーちょわい!」

ドロップ \ドォォォン ドォン ドォン ドォォォン……/

和葉「これ、白毫ぉ? 仏さんの額についてる」

平次「な、何を言うとんのやお前これ、ドロップやドロップ。ドロッ、プ? あーもう、後で洗っとかななぁ」

平次「ん、どうかしたんか?」

和葉「え、うううん、今朝ウチのハンターランクが5に上がってなぁ。せやから、ジンオウガ! 狩り行かへん?」

平次「そか。悪いな、オレ、ハンターランク2やから」

和葉「そんなーん一緒に上げようやぁ」

平次「オレ、2ndやから」

和葉「2ndかい! Gですらないんかい!」

 

園子「やっぱ殺人事件が起きない新幹線は最高だぜーーー!」

小五郎「いいか。特別に連れてきてやったんだから、仕事の邪魔すんじゃないぞー」

蘭「はーい」

コナン「ヒュルァアアアイ」

 

歩美「いいなー、コナン君京都かーーーーーーーーーーっ!」

阿笠「おっ。なんでも山王寺[聞き取り不可]から毛利君に依頼が来たそうじゃ!」

元太「ヒェチャァ(?) オレたちも京都行きてぇぞ」

阿笠「んー。ワシが連れてってやらんこともないぞっ」

3人「おーっ?」

光彦「リァリィー?」

歩美「コナン君に会えるーーーーーーーーーーっ」

阿笠「ただし、ワシのクイズに答えられたらじゃがのう」

元太「またこれだよ……」

光彦「どうせ連れていく気なんかなかったんデスね」

小林「どうでもいいけど、児島君の服、残念なテトリスみたいね」

元太「マジか」

歩美「どーでもいーw」

光彦「テトリスっぽいデスねw」

阿笠「ゴホン! 3人とも、弁慶は知っておるな?」

歩美「うん、義経の家来だよね」

元太「なぁ、義経って誰だ」

光彦「幼名牛若丸。そしてこちらに見えますのが五条大橋デス。後ろに見えますのが、五重塔デス。馬デース。そして舟の先っちょが、しょぼーんとしてマース。彼の肩は、鈍角デス。Oh、青森県。握りやすいデスねぇ青森県、握ってみたいデース」

阿笠「おっ、よく知っとるな。ではここで問題じゃ」

阿笠「弁慶にはうずねという初恋の人がおって、その娘が他の男と結婚することになった。それを知った弁慶は……1、ドヤァ! 2、ドヤァ。3、泣いた。さて、どれかな?」

歩美「へぇー、初恋の人かぁ」

コナン \ドヤァ……ドヤァ……ドヤァ……/

光彦「そりゃあ怒りマスよ」

元太「そりゃあドヤァなわけねぇじゃねぇかよ!」

阿笠「お! では答えは1番のドヤァ! じゃな」

小林「泣いた」

阿笠「えぇ!?」

元太「えっ」

光彦「おぉい」

小林「答えは3番の泣いた。弁慶の泣きどころから考えたんでしょ?」

阿笠「おぉー、小林君には敵わんのぉ!」

歩美「弁慶の泣きどころって?」

光彦「弁慶のようなSTRONG MANでも、一ヶ所だけ斬られるとものすごーく痛いところがあるんデス」

元太「スンスンスン、スンスンスン」

光彦「ここ、むこうずねが、弁慶の泣きどころなんデス」

元太「でもよー、それとクイズの問題とどう関係があんだよー」

光彦「そ、それは、えーと……」

歩美「わかった」

元太「え」

歩美「結婚するのはお婿さんとうずねさんよ。むことうずね、むこうずね!」

光彦と元太「だぁあ」

元太「まーたダジャレかよ」

歩美「でも正解したんだし、私たち京都にぃー?」

阿笠「あーいやいやいや、答えたのは小林君じゃから……」

歩美「小林さんも私たち少年探偵団のNA☆KA☆MA☆YO」

光彦「小林さんを仲間はずれにしないでクダサーイ」

元太「約束破るなんて卑怯だぞ! なぁ? 小林さん!」

阿笠「んぉ、ん゛ん、ゔぉ!」

大阪編

歩美「きゃーーーーーすごーーーーーすげーーーーーえええええぇぇぇ、え?」

歩美の母「歩美ちゃん、いつまで起きてるの? 早く寝なさい」

歩美「ドラキュラに会いたぁい! 血゛ぃ吸わ゛れたい゛い!」

歩美の母「もう寝れば来るわよ! 寝なさぁい!」

歩美 \シュピィン/

歩美の母「疾いっ……」

キッド「フルッ……フルッフゥ……フルッフゥー!」

歩美(なんだ鳩か……)

歩美(いや待てよ)

キッド「フルッ……フルッフ……フルッ、フゥー! フルゥ……フルフルフルゥ……フルルゥ……フルッフゥゥゥ! フルッ……」

歩美「お前は……ガッチャマン!」

キッド「ガッチャマンだぜ?w 科学忍者隊、ガッチャマンだぜぇ?w」

キッド「科学忍法火の鳥!」チュッ

キッド「かますぜぇー?」

中森「ガッチャマンだー! 白い翼のガッチャマンだー!」

キッド「地球は……1つだぜ」

キッド「とぅっ、うわあああああ、おわあああああ、おおおうわ、うぅえ~……」

地球は☆火☆

 

光彦「えぇ~? 怪盗キッドを見たぁ?」

元太「それ本当かよ歩美ぃ」

歩美「うん。なんなら、私の右手の甲を調べれば、付着しているであろうヤツの唾液が検出されるわ」

光彦「それw 身元割れるじゃないデスか!」

コナン「んー」

小林「江戸川君、ちょっといいかしら」

小林「いくわよ」

小林「バトルドーム!」

小林「バトルドォォォム!」

小林「ツクダオリジナルから!」

小林「3Dアクションゲーム!」

小林「超! エキサイティン!」

小林「バトルドォォォォォ↑ム」

コナン「わあったよ! やればいいんだろ?」

コナン「ボールを相手のゴールにシュゥゥゥーーーッ!」

 

新一「オレは高校生探偵、工藤新一。幼馴染の毛利蘭と遊園地に遊びに行って……」

新一「黒ずくめの男の……ね。あれをー見てたんです」

新一「背後を警戒していたオレは、近付いてきたその男にアッパーを食らわせ、うおっ」

新一「バットでしたぁー……」

新一「くぅぅっ……うぐぐっ……またかー! くぅー。またバットかーこいつらぁー。ぅー、素手でくれば勝てたのにぃー! ぅー、アッパーでその顎をぶち割ってやったのにぃー! ぐぅうぐぅぐ……ぉわあ! アッパーでも勝てないわぁー! 顎が強そうなやつがいたわぁあぁあぁあー! ちくしょー!(エコー)」

小五郎「私が、名探偵毛利小五郎ぉわ!? ぉわおわおわ、ぁあぁ! あぁ、うわぁ……」

コナン「人呼んで眠りの小五郎。そのわけは……」

コナン「オレが時計型麻酔銃でおっちゃんを眠らせ、蝶ネクタイ型変声機を使っておっちゃんの声で事件を解いてるからさ」

コナン「え、麻酔針の装填数1発なのに大丈夫かってぇ?w ふっw 君たちぃw オレを舐めてるだろぉ。射撃はハワイで親父に教わったんだぁ見てろぉ」

コナン「ちょうどオレの膝に蚊が止まってる。こいつを1発で……仕留めてやるぜぇ!」

\パシュン/

コナン「………………(53秒無言)」

 

刑事「怪盗1412号、通称怪盗キッドの犯行は、現在まで134件です」

刑事「うち15件が海外で、被害総額は387億2500万円です」

刑事「その怪盗キッドから昨日、新たな犯行予告状が届きました」

~♪『警視蝶

茶木「黄昏の獅子から暁の乙女へ」

茶木「秒針のない時計が12番目の文字を刻むとき」

茶木「光る天の楼閣から」

茶木「メモエグをいただきに参上する」

茶木「世紀末の魔術師怪盗キッド

刑事たち「おおおー、おおー!」パチパチ

茶木「予告の中のメモリーズエッグとは、先月鈴木財閥の蔵から発見された、ロマノフ王朝の秘宝、インペリアル・イースター・エッグのことだ」

刑事「インペリアル・イースター・エッグとは、ロシアの皇帝が皇后への復活祭の贈り物として宝石細工師ファベルジェに作らせたTA☆MA☆GOのことで、1885年から1917年までの間に58個作られており、それぞれに対象とする動物をKO☆RA☆SHI☆ME☆RU機能が搭載されています。今回発見されたエッグは59個目で、対象となる動物は鳥類であると推測されています」

茶木「そのエッグをターゲットとしたキッド様のショー、実に楽しみだ。早速暗号を解こう。中森君」

中森「はい」

中森「まず『黄昏の獅子から暁の乙女へ』これはライオンキングのシンバからナラへという意味で、キッド様の意気込みが窺える」

中森「次に『秒針のない時計が12番目の文字を刻むとき』」

中森「これは簡単だ、12時だ! 犯行時刻は12時だろ!」

中森「……昼と夜どっちだ? んー……夜にしよう!」

中森「最後の『光る天の楼閣』これは天空の城、すなわちラピュタのことだー!」

刑事たち「え? え? あれ? ラピュタ? 大阪城じゃん」

中森「大阪城じゃないか」

刑事たち「大阪城行きてぇ~」

中森「ラピュタはどうした? そんなに大阪城がいいのか!」

刑事たち \ハイ!/

中森「じゃあ大阪城だ。大阪城だあー!」

刑事たち「おおおー、おおー!」パチパチ

茶木「ところで、キッド様を愛してやまない我々の中にも部外者が紛れ込んでいる」

茶木「お前やああああああぁぁぁ! けぇあれえええええぇぇぇ!」

小五郎「どおもー」

茶木「さて、気を取り直して。キッド様のショー当日における班ごとの配置を伝える」

茶木「A班は大阪城、B班は鈴木近代美術館、C班は念のためラピュタに向かえ」

茶木「当日はくれぐれも勝手な真似は、ん、おああ」

中森「この手は何のためについている? 犯罪者を捕まえるためか?」

中森「違う!」

中森「愛する家族を守るためか!」

中森「違う!」

中森「キッド様にキスしてもらうためだ!」

中森「キッド様は大変なものを盗んでいきました……我々の心だあああーっ!」

刑事たち「うおおお!」

小五郎「あ、あ、あ、ここは、どこですか」

 

園子「らーん! ここらーん! らーん、らーん、らんらんらんらん、ラランランランドセルは~♪」

蘭「天使のはね」

 

小五郎「ほぉー、リムジンか。流石鈴木財閥」

園子「チッなんか気に入らなくない?」

小五郎「えっ」

園子「気に入らなくない?」ボキッ

園子「気に入らないよね」バキッ

園子「気に入らないわ」ボキッ

蘭「ヤメテー」

小五郎「んぅ何する気だ……」

園子「おい! 西野ぉ! なぁに普通に走ってんだよ! もっと面白く走れえええ!」

西野「ナンスカ」

園子「壁だよ、壁走れって言ってんだよぉ」

西野「ムリデェス」

園子「にっしぃのぉお前これ、劇場版だよ! もっと盛り上がれえええ!」

西野「うわぁ、無理でぇす!」

園子「もういいよ西野」

西野「ヒェェやめてください、やめてくださぁい」

園子「運転代われ、運転を代われ! 運転を」

西野「トゥールットゥール」

~♪『ギリギリchop』

園子と西野「だいたいどんな雑誌をめくったってダメ ため息」

園子「西野ォ!」

西野「でちゃうワ」

園子「イェェェェェェェ!」

 

歩美「いいなー、コナン君大阪クァーーーーーーーーーーッ!」

子どもたち「……」

元太「ん。なんか今のフレーズデジャヴ感じねーか?」

歩美「私も、聞いたことあるような、ないような」

光彦「それだけじゃないデス。元太君の服もテトリスっぽいんデス。んん、前にもこんなことがあったような」

阿笠「スイカ切ったぞぉ。酸化して不味くなる前に急いで食べるんじゃぞ」

歩美「あー!」

光彦「わぁ」

元太「うえーいやったー!」

歩美「いただきまーす!」

阿笠「ちょっと待った! 食べるのはクイズを解いてからじゃ!」

元太「おい、大丈夫かジジィ」

阿笠「なーにを言うとる。酸化する前に食べるよりクイズの方が大事じゃろ!」

阿笠「いくぞー! ワシには多くの孫がおる。ズバリ何歳かな?」

子どもたち「あむあむむしゃむしゃ」

歩美「おいし、あむあむ」

光彦「おぉうおぉう、デリシャース☆」

 

小五郎(あの壁走れそうだな……)

小五郎(あの壁もいいな……)

小五郎(どこかに走れそうな壁は)

蘭「すごい警戒ね」

小五郎「まさに蟻の這い出る隙も無ぇって感じだ」

園子「ぇっははあったりめぇだろうがバーカ! 相手はあの怪盗キッドさ……」

平次「工藤!」

平次「工藤ー! くーどーおー。あー工藤! あー工藤工藤! ん、工藤? おおおー工藤工藤工藤。んぉー工藤。見た目は子ども、ぇああ頭脳は大人。その名は、工藤」

コナン「服部ぃぃ♡ ぇあ♡」キララーン

小五郎「またこいつか」

蘭「もー、服部君なんでいつもコナン君のこと工藤って呼ぶの?」

平次「あっはっはすまんすまん。いやこいつの髪型が工藤によう似とるんでなぁ。ついそない呼んでしまうんや」

和葉「髪型言うたら平次ぃ、その前髪なんやねん! なんで尖ってんねん! 何を目指してんの?」

園子「服部君の前髪、まるでカジキマグロだなぁ。刺されたらひとたまりも無いぜぇ?」

蘭「言えてる。あれだけ尖ってたら、人殺せちゃうね。あんな危険な髪型にするやつの気が知れないよね」

\カァン!/

園子「その言葉、そっくりそのままお前に返すわ」

(以下、少し巻き戻って平次と和葉の会話)

平次「[聞き取り不可]」

和葉「[聞き取り不可]この前一緒にお風呂入ったときも尖ってましたー」

平次「そんならオレからも言わしてもらうがなぁ、お前オレの服被せてくるやないか(?)」

和葉「うん」

平次「こいつ認めよった……。工藤! 聞いたか! こいつ認めよったで!」

和葉「だって好きだもん」

平次「なんて? ごちゃごちゃせんとはっきり言わんかい!」

和葉「好きやー!」

平次「すき家? オレは吉野家派や」

和葉「牛丼ちゃうわ!」

平次「カレーか、すき家でカレー食うんか?」

\バーン/

\バーン/

\バーン/

\デデーン☆/

 

史郎「ん。おおー、これは毛利さん。久しぶりに握力を見せてください」

小五郎「ああ、お願いします」

史郎「おおー74。腕を上げましたな」

史郎「ええとー園子。そちらの2人は?」

園子「あー服部平次君と、遠山和葉さんよパパァ↑ 握力は服部君が63で、和葉ちゃんが57」

史郎「ほぉー。私より、弱いですな」

平次「けど、リンゴ潰せるで」

小五郎「ばーか、鈴木会長の握力は97だ。鏡餅だって潰せんだよ!」

史郎「まぁまぁ毛利さん。あ、それより紹介しましょう」

史郎「こちらロシア大使館の一等書記官、セルゲイ・オフチンニコフさん。握力は82です」

オフチンニコフ「よろしく」

史郎「お隣が、早くもエッグの商談でいらした、美術商の乾将一さん。握力は46です」

史郎「彼女はロマノフ王朝研究家の浦思青蘭さん。握力は179です」

浦思「你好」

史郎「そしてこちらが、エッグの取材撮影を申し込んでこられた、フリーの映像作家、寒川竜さん。握力は53です」

寒川「よろしくぅ」

小五郎「青蘭さんの握力、なにもんなんすか」

乾「犯人だよ」

小五郎「は、犯人!?」

乾「そうだよ、あー今作の犯人だよ。専らスコーピオンって呼ばれてるよ」

オフチンニコフ「なんですって。あの、私は殺さないでください! 乾さんは殺しても構いません」

乾「はぁ!?」

オフチンニコフ「ただ、私は殺さないでください」

乾「やめろ!」

寒川「気を付けろよぉ。スコーピオンは執拗に、右目を狙撃してくるから、さ」

寒川「あんた、さっきは你好って言ってたけど、本当は中国人じゃなくてロシア人なんだろん? wスコーピオンって何?w サソリぃ~?w かっこいいじゃんw 自分で考えたのかい?」

浦思「別に自分でつけたわけじゃないし。周りが勝手にそう呼んでるだけだし。ってゆーか、まだ何もしてないし」

寒川「っへ、まだってことは、これからやるんだろ? キッド、撃つんだろ? あれれ~? 青蘭ちゃーん。聞いてるぅ? もしもーし! 聞こえてますかー! 你好~っはっは、おっとw あんたロシア人だったなぁw」

史郎「とにかく、また後日改めてということで」

オフチンニコフ「わかりました」

乾「仕方ない、今日のところは引き上げるとするかな」

寒川「なはぁ!」西野真人 握力320

寒川「い、いぃ……」

コナン「お?」

西野「会長、エッグをお持ちしました」

史郎「おおご苦労さん。テーブルに置いてくれたまえ」

西野「はい」

史郎「さぁ皆さん、どうぞ」

蘭「あ、エッグ見せてもらえるんだ」

園子「っへへ、あんま期待すんなよ? 子どもの頃、オレが知らないで茹でちゃったくらいだからなぁ」

蘭「ゆで卵?」

蘭?「これが、インペリアル・イースター・エッグ!」

史郎「西野君、皆さんに冷たいものを」

西野「はい」

平次「なんか思ってたよりパッとせぇへんな」

和葉「うん。ダチョウの卵みたいやね」

コナン「これ開くんでしょ?」

史郎「そうなんだよーよくわかったね。中はニコライ皇帝一家の模型でね。全部金でできてるんだ」

平次「へぇーこれぁなかなかのもんやなぁ」

史郎「はっはっは、このエッグには面白い仕掛けがあってね。よいしょ、おいしょ、おいしょ、おいしょ」

平次?「しょーもなー」

一同「…………」

史郎「ほ、ほ、本も、本もありますよ。これに、掲載されてますよ。ほら」

蘭「わかったから」

一同「……………………」

コナン「おい! なんだよ、ただのゼンマイオモチャかよぉ!」

小五郎「ばーか。エッグにはそれぞれ、対象の動物をこらしめる機能が備わってるんだよ!」

史郎「んー確か……ハト。このエッグの対象はハトだよ」

コナン(つまりハトをこらしめる道具ってわけか)

平次「スー……ハトか……」

平次(ハト言うたら平和の象徴。平次の平と和葉の和を繫ぎ合わせると……平和。スーいったい何を宿命づけられてるんや)

和葉「け、けけ結婚しよう言うんか。へ、平和な家庭を築け、言うんか。とか考えてんねやろー、もー平次やらしいわー、ほんまやらしいわー」

茶木「キッド捕まえたいわー」

茶木「我々警察の誇りと威信に賭けて、キッド捕まえたいわー」

中森「あーあのキザなコソ泥を冷たい監獄の中に絶対にぶち込んでやりたいわー」

和葉「なんか白々しくない?」

中森と茶木「えぇ!?」

中森「何を言ってるんだ。我々はただキッド様を捕まえたいだけだ」

和葉「今キッド様言うた?」

中森と茶木「はっ!」

小五郎「キッド様は大変なものを盗んでいきました。我々の心だ」

中森と茶木「のわ!」

小五郎「盗まれちゃったんすかぁ、心、はぁそうですか!」

史郎「ええと何のことですかな」

小五郎「なーっはっはっは! いやっはっは!」

茶木「まさかこいつ、あのとき紛れ込んでいたやつか」

中森「ああそうだ、それがどうかしたか! 我々がKFCで何が悪い! ああ、KFCといってもケンタッキー・フライド・チキンじゃないぞ。キッドファンクラブの方だ。この勘違いのおかげで、巷では私をカーネルと呼ぶ輩が増えてきている。実に嘆かわしい。私はドナルドの方が好きだ。おぁ、ダヴィンチじゃないぞ(?)。あいつは……」

豪華客船編

まだ途中です。

~♪『銀魂のBGM』

蘭「それじゃ、ルールを決めましょ。制限時間は30分。隠れていい場所は1階から7階まで。で、キャビンと、トイレットで[聞き取り不可]」

子どもたち「賛成ー!」

蘭「じゃあ、じゃんけんするよ」

一同「最初はグー、じゃんけんぽん」

園子「あー……」

子どもたち「あはは」

?「園子が鬼」

園子「じょ、冗談キツイぜぇえらっはははおいおいおい、6人は、むーりだってもうw あー」

蘭「んー、特別ルールでもう1人鬼を作ろっか」

光彦「え? 鬼が2人デスか?」

元太「いいじゃねえかよ、変わっててよぉ」

歩美「じゃあもっかいじゃんけんしよーにぇー」

小林「よろしく頼むっ」

園子「コチラコソッ」

コナン「はっはー、異色のコンビやぁ」

園子「そうだ! お前の探偵バッジオレに貸してくれよ」

元太「え、何でだよ」

園子「鬼が2人だと誰捕まえたかわかんねぇかんなぁ、それで連絡取り合うんだよ」

元太「ちぇ。失くすなよ」

蘭「それじゃ、5分後の9時50分に探し始めて、10時20分までに、ここにいる全員見付けたら鬼の勝ちぃー」

園子「負けねーかんなオイ」

蘭「ふふん、残念ながら私たちの勝ちね。だって」

歩美「だってこっちにはコナン君がいるもーん↓」

コナン「ふっそんな言われても」

元太「じゃ、行こうぜー」

歩美と光彦「かくれんぼ開始ー!」

子どもたち「あはは」

蘭「じゃあね」

園子「首洗って待ってろよ!」

子どもたち「はっはっはっ」

歩美「蘭おねーさん気付かなかったね」

光彦「かくれんぼしてる間に気付きマスよ、きっとー」

元太「きっとビックリするぜ~」

リトルナイトメアⅢ発売決定!PVなど考察

リトルナイトメアⅢ発売決定。おめでとうございます!
公式の情報などからリトルナイトメアⅢは「無い」という説が濃厚だっただけに、今回の発表はとっっっても嬉しいです。発売は2024年と目の前。悪夢に飛び込む準備はできていますか、little ones子どもたち

⚠️この記事はリトルナイトメア、リトルナイトメアⅡのネタバレを一部含みます。

2人の主人公

アローン(左)とロゥ(右)

イメージビジュアルの中心にも写っていますが、今回の主人公は2人。シックスとモノではない、新たな子どもです。
ロゥ(Low)はいわゆるペスト医師のようなマスクとマントが特徴的な子どもです。ボサボサの黒髪または茶髪です。弓矢を持っています。
アローン(Alone)は飛行機の操縦士風のマスクと緑の服を着た子ども。マスクからはオレンジの毛が出ています。また、背中にレンチを背負っています。

最初のPVでは2人が弓矢やレンチといった道具を使うシーンはありませんでした。どのように使うのかが気になるところです。弓矢は一見攻撃手段にも見えますが、大きな敵に対して直接当てても効果は無さそうです。敵の頭上にある物を落とすなどはできるかもしれませんね。

また、今作はなんとオンラインプレイに対応。詳細は未発表ですが、2人でさらに高度な連携をすることができそうです。ソロプレイでは前作のシックス同様、AIが片方を動かすようです。PVを見る限り、アローンがAI枠かな。

現時点で気になるのは、ロゥのマスクがペスト医師を連想させる点です。ペストとは致死率の高い感染症で、患者の肌が黒くなることから、別名黒死病。ペスト医師はその感染を防ぐため、香辛料を詰めた鳥型のマスクを着けていました。
このことからリトルナイトメアⅢの世界では何らかの病気(しかも感染症)が流行しているのではないかと推測できます。そんな突飛な……と思われるかもしれませんが、無印リトルナイトメアではシックスが病気を媒介していたという考察が一定数あります。

2人の名前にも要注目です。Lowは「低い」Aloneは「孤独」。特に2人いるにもかかわらずAlone孤独というのは……Ⅱのエンディングのことも考慮すると、この2人の行く先に幸福があるとは、残念ながら考えにくいでしょう。
また、シックスやモノと異なり、数字に関係していないというのも気になるところです。今までは7つの大罪と絡めた考察が主流でしたが、今回は関係なさそうです。

舞台は「どこでもない場所」?

今作の舞台についてもいくつか情報が解禁されています。

まず、公式Twitterなどで頻繁に「Nowhere」という単語が使われています。これは「どこでもない場所」「存在しない場所」という意味です。「welcome back to the Nowhere」という使い方がされているところを見るに、リトルナイトメアⅢの世界そのもののことを指しているような気がします。

また、「螺旋(Spiral)」という場所も存在するようですが、現時点でこれに関する情報は全くの皆無です。

物語の始まりは荒涼とした砂漠と遺跡の「ネクロポリス(Necropolis)」です。ネクロポリスというのは集団墓地のことで、語源は「死の街」だそうで、ずいぶん意味深。
ネクロポリスには無限のエネルギーと死があると書かれています。今は誰もいないゴーストタウンであり、住民(Dwellers)はいなくなってしまったようです。「Dwellers」という単語が強調されているのが気になりますが、死体となった住民が敵となって襲ってきたりするのでしょうか。
ちなみに無限のエネルギーというのは、ネクロポリス風力発電のような技術があったことを指しているようです。他にも「帆」という表現があったので、かつて使われていた砂上ヨットのようなものが沈んでいるのかもしれません。
砂が多い土地、しかも風が吹いているということで、コミック版に登場した北風(The North Wind)を思い出した方もいるでしょう。敵として登場したら嬉しいところです。北風は鳥と共に現れる、または鳥の姿になる描写があり、PV内でカラスが目立っていたことと関連付けられます。

このネクロポリスについて先ほどのNowhereと併せてみると、「人々がいなくなり忘れられてしまった結果、存在しないのも同然になった世界」というのがリトルナイトメアⅢの世界観なのかもしれません。Ⅱのペイルシティもそんな趣がありましたね。

襲い来る敵

最初のPVで確認できた敵は早くも数種類います。

無印のゲストのような敵です。というかゲストなのかもしれません。彼らがいる場所は、メインビジュアルに映っていた観覧車から、遊園地であると思われます。
無印のゲストは食事に、Ⅱの視聴者はテレビに引き付けられていたことを考えると、彼らは遊園地のコンテンツに惹かれているのかもしれません。しかし、本能に直結する食事や、依存性の高いテレビと比べて、遊園地はさほど依存性をもっていないように思われます。遊園地では普通でないことが行われていそうです。

排水溝のような穴から出てきた手。Ⅱの患者の腕は分離して独自に動いていましたが、関連性はまだ分からないままです。

少し見えにくいですが、赤い液体の中に黒い虫のようなものが大量にいます。どうやら光が苦手なようです。ソケット取るために虫の海に入ることを余儀なくされる展開が見える見える。

そして何より、最初のPVの大目玉はこちら。

デカすぎんだろ…

リトルナイトメアⅢ最初の敵であるモンスターベビー(Monster Baby)さんです。目を引くのはリトルナイトメア世界の住民の中でも一際巨大な体。そして潰れた左目と、光を出す右目。その光に当たってしまうとどうなるのかというと、

右手前に注目。

右手前に、固まったまま動かない人がいます。恐らく無印に出てきた目の監視装置のように、光に当たると石化してしまうのでしょう。この石化した人はネクロポリスの住民かもしれません。ともかく、私たちはこの巨大な赤ん坊とかくれんぼをしなければならないようです。
ちなみにネクロポリスにはモンスターベビー以外の敵がいるようです。それが上に挙げた3種類の敵なのか、北風なのか、はたまた未知の存在なのか……続報が楽しみです。

さて、モンスターベビーはリトルナイトメアの敵の中でもかなり異質です。まず名前が管理人や先生など役職の名前ではないという点で珍しいです。同じような名前はノッポ男(Thin Man)くらいしかありません。そのため、何かしらの組織に所属するような存在ではないと思われます。
次に、先述した通りかなり巨大で、しかも目から光を放ちます。光に当たると石化する可能性もあり、全体的に生物として不自然です。
そこでこのような考察ができます。モンスターベビーは機械なのではないか。そしてネクロポリスにある「無限のエネルギー」によって今も動き続けているのではないか? モンスターベビーが「侵入者を」許さないという記述があるため、ネクロポリスの住民が街の守護者として作ったが暴走してしまい、住民を全滅させた。割と辻褄が合うと思います。
一方でモンスターベビーの記述に「her」とあり、女の子であると分かっています。うめき声をあげていることもあって、機械でない可能性も十分あります。

鏡の謎

無印の悪夢はレディ、Ⅱの悪夢は扉でしたが、恐らく今回の悪夢はこの鏡です。割れているのと、謎の煙をまとっているのが印象的です。レディや扉と同様、ラスボスに関わるものと見てよいでしょう。メインビジュアルの中央にも位置していますが、Ⅱのメインビジュアルの同じ位置にはラスボスであるノッポ男がいましたからね。

また、Ⅱのテレビのように、鏡でワープするシーンもありました。Ⅱではモノがテレビで移動しており、その能力はノッポ男ももっていました。Ⅲのラスボスが鏡に関連している可能性がかなり濃厚です。

鏡と言えば、思い出されるのは無印のラスボスであるレディ。彼女は鏡の光を弱点としていました。しかし彼女がまたボスとして現れる可能性は低そうです。……リトルナイトメアの考察をたしなむ皆様なら、「鏡」と聞いてレディよりも先に思い出す存在がいますよね?


それはコミック版に登場した、ミラーモンスター(The Mirror Monster)です。鏡に映る謎の存在で、頭の代わりに触手が生えています。鏡を見た者に理想の自分を見せて魅了し、触手で鏡の中に引きずり込みます。コミック内ではミラーモンスターの鏡の1つが割られており、PV内の鏡とも一致します。今作のラスボス候補の筆頭と言えるでしょう。


メインビジュアルの鏡上部を拡大したものです。下の方に、肩のような形が見えます。そして上にいくに従って広がっていく形は、まさにミラーモンスターの触手の形と一致しているのです。

「The Sounds of Nightmares」について

公式から「The Sounds of Nightmares」という、音で聴くタイプのオリジナルストーリーが公開されています。Nooneという少女とカウンセラーに関する物語のようです。
それぞれ20~30分あるという豪華っぷりで、考察のいい材料になりそうなものなのですが、もちろん全部英語です(正確には4言語で公開されていますが、見事に日本語はありません)。リスニングなんて共通テスト以来ですよ~……。というわけでこの内容を把握するにはもうしばらくかかりそうです。今しばらくお待ちください。

おわりに

新たな情報が公開され次第、内容を追記していきますので、発売までどうぞお付き合いいただければと思います。「ここ間違ってるよ」「こんな考察もあるんじゃない?」などありましたら、是非コメントにお書きください。面白い考察については本文で紹介させていただくかもしれません。

無印やⅡについても考察しています。もう2年前ってマジか。もしよかったら覗いていってください。

tenshi-shitsuzi.hatenablog.com

tenshi-shitsuzi.hatenablog.com

それでは、よい悪夢を。

虹OVAが「楽しい」よって話

前置きも何も要らん! 以下全部ネタバレ!

最強オープニング

OVA始まるぞ~ワクワク……。
嵐珠「Hey...(激セクシーボイス)」
うわぁ~~~! 耳が孕んでしまう~~~!

初っ端からボルテージぶちアガる最強オープニングです。R3で始まるとは思ってなくてびっくりしましたよ。重低音が効くぅー、重低音は健康にいいですね。ファーライファーライ~♪(中毒)

映像は今までに登場したお台場各地が次々映る構成。こんなんお台場の公式PVにした方がいいですよ。そういえば侑ちゃんがピアノ弾いてた場所っぽいカットもありましたね。

今見るとちょっと違うかも?

R3がライブをしているところから始まります。しお子は「同好会の益々の発展を~云々~」と相変わらずのしお子ぶり。ファンは「? ……ふぅー!」。お前ら絶対しお子の堅い挨拶好きだろ。

空港にクソデカクラッカーを持ち込むな

歩夢が帰ってくるぞ~ってことで空港に集合した皆さん。そんな中、1人悩むしお子。気にかけるのは1年組。あ~1年組てぇてぇなぁ。
栞子「私にはスクールアイドルの適性が無いのでは……」
無いはずがないだろうスクドルの適性が! 栞子に!

飛行機が到着、集まるみんな。
璃奈「見えない……」←も~こんな可愛い生き物がいていいんですかね。

人影が見えた瞬間、せつ菜と嵐珠がクラッカーを発射! 人違い! ちゃんと確認してから撃ちましょうね。そもそもこんなクソデカクラッカー、空港に持ち込んで大丈夫なのだろうか。係員の人はこれを見て何も思わないのか……?

場所は移って部室。歩夢おかえり&ようこそアイラ。
嵐珠が \ʃcʃ|.ò ▽ ó)ʅ/ こんな感じで万歳していましたね。このっ赤ちゃんが~!

アイラはロンドンからやってきたので、発音はちょっとカタコトで可愛いです。
アイラ(エマさんもミアさんも嵐珠さんも日本語が流暢すぎる……妙だな……)

嵐珠に、アイラと似ていると指摘されるしお子。本人はピンときていませんが、たぶんアイラの「愛嬌」を見ていたんでしょうね。まあこの話は追い追い。

歩夢「みんなで楽しんじゃお~♡(意味深)」

聖地巡礼虹ヶ咲

アイラにスクールアイドルゆかりの地を案内することになりました。

まずは秋葉原! まさかのUTX高校の制服が登場して腰を抜かしました。ニジガクの世界線で見ることになるとは思いもしませんでしたよ。沼津もショップにて登場。これがスクスタだったら本当に沼津に行っていたところです。

ちょうどこれを書いているときにフォロワーさんから情報をもらったんですが、奥の方には金沢のポスターもあったみたいです。最新の蓮まで回収してるんですね……。

神田明神もしっかり登場。愛さんはずっとスクールアイドルを楽しく続けられますようにと願ったようですが、この「楽しい」は何気に重要なワードです。そして璃奈も同じことを祈ったようで。2人は、以心伝心なんだねぇ~(CV.増岡弘

メイドカフェも出てきましたが、これってミナリンスキーの店と同じなんでしょうか。有識者、情報求む。さて侑ちゃんはメイドカフェを見るや否や大興奮。歩夢からは、それスクドルと関係ないやろという至極真っ当な指摘が。
侑「会いに来てくれた人を元気にするのは同じだもん」それ言ったら何でもありだぞ。
璃奈「一理ある」ちょ、りなりー!?w
侑「やったぁ~!(満面の笑顔)」侑ちゃんじゃなかったら許されないムーヴ。
結局、侑ちゃんも着せられるという予想通りのオチでした。メガネ愛さんクールだFooo! 猫耳りなりー可愛すぎFooo!

さて、お次は屋形船。……よく考えてみたらスクドルと関係なくないか。待たせたわね、の嵐珠がかっこよすぎて惚れたから、まぁいいや。その嵐珠ですが、屋形船を貸し切った模様。相変わらずやることが違う。そして彼方さんが料理も作ってくれた――
ドン!!!(山のような料理)
流石に笑った。いくら彼方さんでも料理の量が桁違いすぎないか??? 彼方さんは10人いた……? そもそも屋形船を貸し切るときって、料理人も追い出すものなのか???

そんな諸々の疑問は置いておいて、最後は原宿。クールなミア子もたくさんのスイーツに大盛り上がり。年相応で可愛いぞ~14歳。
アイラ「ファンに囲まれたらまずいんじゃね?」
かすみ「確かにかすみんは可愛いのカリスマですけどぉ」一生に一度は使ってみたい言葉、可愛いのカリスマ。
しかしそんな可愛いのカリスマをよそに声をかけられる果林先輩。
かすみん「羨ましいですぅ~(みょんみょん)」そういうところが可愛いYO!
もちろん他のメンバーもしっかり声をかけられます。
モブ「ミア・テイラーじゃん!」←ミア・テイラー"さん"な。

しお子もファンに見つかります。いただいたご意見は今後の参考に~云々。アンケートの最後に書いておく定型文かて。ファンの反応はライブのときと同様。しお子はこの反応を気にするのですが、たぶんファンは純粋に喜んでるだけです。心の中では「きたきた栞子さんの堅い文言!! これこれ! これがいいんだよなぁ~!」とか思ってるに違いない。

そのあとみんなが再集合したとき、くそかっこいいBGMが流れてたんですけど、あれ何のBGMなんですかね。最初R3が歌ってた曲にも聞こえたけど、それとも普通に劇判なのでしょうか。有識者~!

屋形船のことで反省文を書かされる嵐珠。反省文を書けば屋形船を借りてもいい……?(錯乱) 嵐珠のお金で私的に借りてるんだし大丈夫なのでは? と思いましたが、まあ同好会絡みのことでそういうことしちゃいけないんでしょうね。

アイラ歌わんのかい

スクドルの練習を体験するアイラ。そんな中、ファンに笑顔を見せるかすみを見つめるしお子。かすみは愛嬌が歩いてるようなものですからね、どうしても自分と比べてしまうのでしょう。

歩夢と栞子は一緒に、ダイバーシティ東京プラザの広場へ。ここでしおぽむカラーのブレードをさっと出した人がいましたね。訓練されたしおぽむオタク。
歩夢はここでせつ菜を見て驚きと憧れを感じたと言います。私はアニガサキ1期1話が大好きなので、OVAで改めて回収してくれて嬉しかったです。

歩夢も、アイラとしお子が似ていると感じていた模様。真面目でしっかりしているのが共通点。でもしお子の自己認識は「堅苦しくてファンとズレている」なんですよね。再三言うように、ファンはそういうしお子が大好きなんでしょうけれど、まあなかなか気付けないものですよね。

夜、ロンドンの親友と電話するアイラ。お前ペネロペって言うんかい。あの青い熊さんしか思い浮かばない……って一緒に鑑賞した友達に言ったら「ペネロペはコアラだよ」と返されました。なんでそんなにペネロペに詳しいんだお前。それはともかく(OVAの方の)ペネロペの部屋が、ペネロペ! って感じがして好きです。

そしていよいよアイラもステージに。……アイラ歌わなかったなぁ、ちょっと歌ってほしい気持ちがありました。でも実は、アイラは劇場版3部作の最後にさっそうと登場するんですよね……(願望)

楽しみましょう!

ステージも終わり、みんなでお疲れ様会。スクドル頑張ってねと言われて、複雑そうな表情をするアイラ。そんな彼女の様子に気付いたのはこの女~! 上原歩夢~!

歩夢はしお子に電話をかけます。直立不動で電話を受ける三船栞子、面白過ぎる。近くに布団敷いてあるんだから座ろうぜ。まあそういうところがとにかく可愛いんだよなぁしお子は~~~!

アイラの学校に電話をかけ、全ての事情を知るしお子。バッと立ち上がり「所用につき早退します!」よほどのことがなければ早退しないであろうしお子が、すぐにこの決断をしたのがアツいですね。

アイラに追いつくしお子。アイラは、学校にスクールアイドル部の設立を認めてもらえなかったのでした。
アイラ「私のスクールアイドルはこれで終わりなんデス……」
???「好きなことを頑張ることにおしまいなんてあるんデスか!?」
しお子が指摘したアイラとの共通点は、無理なことを無理だと自分の限界を決めつけてしまうこと。しお子も、自分の性格は変えようがない……と悩んでいたのでした。

舞台は再び広場へ。突然現れる桜坂しずく、黒幕みたいでちょっと面白かったな。
この広場は同好会にとって「始まりの場所」。個人的な話ではありますが、私はアニガサキ1話からラブライブ!を知ったので、このセリフは響きました。
どんどん集まってくるメンバー。璃奈「うん」愛「……」なぜか大事な場面でセリフに恵まれない2人好き。

そしてついにしお子が一歩踏み出します。色々考えるのはやめて、とにかく「楽しみましょう!」同好会ってずっとこのマインドでやってきたと思うんですよね。エマさんの「楽しい今が過ぎちゃうよ」という言葉にも通じるものがあります。

今、この瞬間を楽しむこと。
それができれば、スクールアイドルとしての適性はばっちりです。

栞子がステージに上がるときの演出、ほんっっっとに最高です。髪をほどくのはせつ菜を彷彿とさせますし、階段を上がるのは歩夢と同じです。それに、階段を上がるのは「成長」を意味していると捉えることもできますしね。

Go Our Way!

また新しい感じの曲がきましたね~。栞子ソロかな? と思ったらR3の曲だ! と思いきや全員曲! 色んな曲調がごちゃ混ぜになった感じで、このがちゃがちゃした雰囲気ってめちゃくちゃ同好会っぽいですよね。ドゥンドゥンチュキチュキ! みたいな音が好きだ。ラップまであって、ハッピーセットかな???

最後の方にみんなの名前が次々出てくるところが大好きです。それぞれの個性に合わせたフォントになってるし、今まで積み上げてきたもの、走ってきた軌跡が見えるようで謎に泣きそうになりました。

あと! 映像の嵐珠! 冷蔵庫開けてるところ! ちょっと危なっかしいよ! 胸がでかいですよ嵐珠!!!

みんなの思いを受け取ったアイラは、すぐにペネロペに電話。時間の都合によるものかペネロペが速攻元気になってたのがちょっとシュールでしたが、余計な時間をかけないのはアニガサキらしいところですね。

そして最高のエンディング『SINGING, DREAMING, NOW!』やっぱり同好会は今を生きているんですね。映像は、実写とめばち大先生のイラストのコラボレーション。フィルムに青春を切り取るのは侑ちゃん。後で自分の部屋でニヤニヤしながら写真見るんだろうなぁ。

ちなみに最初に行ったときは2週目の特典でフィルムもらったので、Twitterでみんながやってるやつ私もやってみました。景色に合わせるの若干下手なのは内緒。

曲が終わった瞬間、叫ぶ嵐珠。反省文全然書けないっぽい。嵐珠ってどうにもならなくなると長文中国語が出るんだね……可愛いね……。
しお子「嵐珠には反省文を書く適性があります」確かに最近Twitterでよく書かされている。
真面目な話、これって「堅苦しい」しお子が冗談を言うっていうめちゃくちゃ大事な場面だったりするんですけどね。三船栞子を維持しながらも、ちょっとずつ変わり始めている感じがします。
かすみ「塩対応のしお子も可愛かったけどね」塩子が公式になっちゃった。

不正な(?)早退の反省文を書く同好会一同。そこにアイラの動画が送られてきます。いやりなりー反省文じゃなくてカオ書いてたんかい。たぶんチャットGPTか何かでひな形出して、そっこー書き終えたんだろうなぁ。

アイラの自己紹介は、ちょっと歩夢っぽい感じがありましたね。
歩夢に憧れて日本に来て、栞子から楽しむことを学んだ……これは!

合成しますか?→はい→大成功!

最強のスクールアイドルが完成しちまったなアア~!!

その後、アップテンポのエンディング『Wawawa What's up!』と共に、たくさんの「あなた」の夢が。こういうところが本当に虹ヶ咲らしい。コメントを見ていると、けっこう外国語も多いんですよね。ニジガクが世界中に広まっているってことなんでしょうね。

そして最後には「Next to...?」の文字と、謎の貫禄を醸し出すはんぺん。そしてこれまた謎のカードには「School Idol GDX」の文字が。どう見てもデザイアグランプリ果たしてこれが劇場3部作にどう繫がるのか楽しみです。

全体的なこと諸々

楽しかった! 上映前はOVAが30分なのが話題になっていましたが、1期6話を書いた脚本家さんなので全く心配はしていませんでした。いざ観てみれば、30分の中に数時間分が濃縮されていた感じで、短い時間で魅せることにおいては本当に天才的だなぁと思います虹ヶ咲!

不満点というか、気になったのはちょっと出番が偏ってたかな? というくらい。愛さんとか、ダジャレすら言えませんでしたしね……。とはいえ30分内では仕方のないことですし、何より劇場版3部作が控えています。今回は出番の少なかったメンバーも活躍することでしょう。

あと、林鼓子さんのせつ菜の声を、初めて本格的に聞きましたが……驚くほど違和感が無いです。ちょっとびっくり。もちろん楠木ともりさんの声とは違います。でも、「せつ菜の声だ」って思えるところは同じです。これからも林さんのせつ菜を聞くことが増えていくと思いますが、今から楽しみです。

パンフレットも買った

1回目のときにすっかりパンフレットを買い忘れたので、2回目はしっかり買いました。半分くらいがメンバーの紹介で占められているので、OVAを観るのに必須! というわけではありませんが、もちろんOVAに関連する情報も入っているので、買って損はないと思います。

例えばアイラが歩夢と同じヘアピンを着けていることとか、パンフレット読まなければ気付けませんでした。服のセンスもどことなく歩夢と似ていますよね。そう考えると、アイドルをやるつもりがないペネロペは、侑ちゃん枠だと考えられます。アイラとペネロペの髪の色を反転させると、歩夢と侑ちゃんの髪の色になりますし。

あと、Go Our Way! の衣装イラストもあります。めちゃくちゃ可愛いです。あとせつ菜とエマさんと嵐珠の胸がでかいです。特に嵐珠はちょっとセンシティブすぎてびっくりしました。というか嵐珠の衣装の構造が胸をめっちゃ目立たせる仕様になっているんですよね……。

やばい、このままだと胸の話で終わってしまう。

あ、そうだ。かすみんのページに相良茉優さんの文章が載っているんですが、かすみん本人が書いたとしか思えない感じでしたね(かすみんの一人称が「かすみん」なのもあるとは思いますが)。流石、かすみんをその身に降ろすまゆちだ……。

 

まあそういうわけで、OVA最高でした。劇場版3部作、マチキレナイヨ~!

スパスタ2期に言いたいこと

 スパスタ2期に言いたいことがあります。なぜ今更かというと、1周目の視聴時に心が離れてしまって、先月ようやく覚悟を決めて2周目を視聴したからです。その間、愉快な仲間たちオタクと話して自分の意見が整理できたというのもあります。

 言いたいことは1つです。「脚本のためにキャラクターを貶めたり、個性を死なせたりしないで欲しい」。

 私はスクールアイドルが個性豊かに輝いている物語を見たかったのですが、スパスタ2期は脚本が先行してキャラクターの個性が潰れてしまっている印象でした。1人ずつ見ていきます。

目次

澁谷かのん:応援する隙が無い

 「かのん偏重」という言葉を頻繁に見かけます。確かに2期ではかのんの見せ場が多かったのですが、私はそれ自体ではなく、かのんが強すぎることに注目します。

 

・歌の上手さがさらに強調され、世界に通用するレベルになった
・後輩の悩みにすぐ気付き、助言を与えて悩みを解消する
・自分はほとんど悩んだり迷ったりしない

 

 この通り、弱点が無さすぎてシビルドンどこかとっつきにくい。応援する隙が無いというか、もっと言ってしまえば応援する必要がない

 1期では、人前で歌えないことを克服しようともがくかのんを見て、思わず応援したくなったものです。弱さを抱えているところに「かのんらしさ」があった。2期でも何か弱点があってほしかった……。

ようやく「弱さ」を見せたかのん

 ほとんど唯一かのんが弱さを見せたのは12話の、母親の前で「たこ焼き買ってきた」と泣き出す場面です。家族の前で感情があふれ出すかのんを見て、ようやく彼女が弱さを見せたことにどこか安心する気持ちがありました。なお数分後には留学問題が解決する。

 もしかのんに弱点を用意しないのであれば、かのん含む1期生は成長しきったものとして、2期生の成長を中心に描くという方法もあったはずです。しかし後述する通り、2期生の成長描写はほとんどありませんでした。

 結局、選択肢は以下の2つしかなかったのだと思います。

 

「かのんに弱点を用意し、かのんの成長を中心に描く」
「かのんの弱点をなくす代わりに、2期生の成長を中心に描く」

 

 なのに「弱点が無いかのんが2期生を置いて無双する話」になってしまったのが、2期のかのん描写の最大の失敗点と言えます。教祖と揶揄されるのも仕方ないでしょう。

 さて、そんなかのんの描写についてもう1つ気になる点は、ウィーンの歌を否定したことです。

 具体的には、10話でウィーンの歌について「あれが本当の歌なのかな」「マルガレーテちゃんから伝わってくる気持ちは『勝つ』ただそれだけ」と述べ、その後「楽しくて大変でここにしかない喜びがあふれる歌が本当の歌(要約)」と言います。東京予選ではわざわざ本人に向かって「そんなの本当の歌じゃない」と言い放ちます。さらにその後「マルガレーテちゃんにはスクールアイドルのステージには立ってほしくない」とも。

「そんなの本当の歌じゃない!」わざわざ言わんでも

 でもかのんは歌が好きだったはず。世界に歌を響かせようとしている人が、なぜ他者の歌を公然と否定するのでしょうか。ここに、澁谷かのんというキャラクターの個性が揺らいでいるように思えます。

 その点に目をつむるにしても、本当の歌まわりの理論はよく分からなくて、まるで楽しくない歌は本当の歌ではないかのようにも聞こえます。でもLiella! の歌には悩み、苦しみ、葛藤を押し出したものもあったはず。それこそかのんのソロ曲『青空を待ってる』は、「楽しい歌」という印象ではありません。

 以上のように考えると、かのんならウィーンについてこう言うのが自然ではないでしょうか。「私たちの『本当の歌』とマルガレーテちゃんの『本当の歌』は違うけれど、どっちも正しい。でも大会では勝ってみせる」と。互いを認め合える存在こそがライバルと言えるのではないでしょうか?

 もし「他者の歌を否定したこと」そのものがかのんの弱点であり、アニメ3期でそれを克服するストーリーが描かれるのなら、2期の問題は2期で解決しろよというツッコミは置いておいて私は拍手を惜しみません。

唐可可:ツンを越えてただの悪口デス

 スパスタ2期から心が離れ、そして今この記事を書いている理由の大半は、推しである可可の描写にあまりにも納得がいかなかったからです。

 2期の序盤に特に顕著ですが、可可はすみれに対して態度が非常にキツく、悪口めいたことを頻繁に口にします。ざっと以下の通り。

 

1話 「(音楽科の生徒は)全員すみれより上」
1話 「(新入部員が増えないのは)すみれが問題」
2話 「すみれのせい」×2
3話 「すみれが言うと説得力ないですが」
5話 「すみれみたいな卑しい考え」
6話 「曲がった性格してるのはすみれだけ」

 

 一体すみれが何を……!?

 怖いのは、これらの発言が根拠なく、唐突に飛び出すことです。例えば、すみれが新入生を怖がらせてしまったりして、それに対して「すみれのせい」と言うのであれば納得がいきます。しかし可可はほとんど脈絡なくキツいことを言うのです。根拠のない悪口という点では、定義上は誹謗中傷に当てはまります。

「すみれのせいです」の理由は明示されていない

 そうなってくると周囲が可可のセリフについてほとんど言及しないのも不気味です。特にいじめられていた過去をもつ千砂都なら、叱るまでいかなくとも「ちょっと言い過ぎだよ」と苦笑しながら注意するのが自然ではないでしょうか。

 そういうわけで「すみれといると可可の口が悪くなる」ため、可可とすみれが一緒に映るたびに変な汗をかく有様でした。また、Twitterでも可可の態度に対する苦言を多く目にして非常にやきもきしました。

 「私、可可。唐可可デス!」1期1話の可可は素直で、天真爛漫で……こう書くとなんだか懐古厨みたいですが、推しが2期で急に悪口ばかり飛ばすようになっていたら昔を懐かしみたくもなりますよ。実際、ニコニコ動画の1期1話(公式)には「この頃の可可にもどして」などのまるで可可が闇落ちしたかのようなコメントが散見されます。

(https://www.nicovideo.jp/watch/so39020185)より

 どうして可可はこのような性格になったのでしょうか。

 公式が可可をツンデレキャラにしたがっていたのは明確です。9話の「大嫌いで大好きデス」というツンデレ界の聖書に載っていそうな言葉からもそれが窺えます。1期に比べて口がキツくなったのはすみれとの距離が縮まったから。周囲が何も言わないのは、可可が本気じゃないと分かっているから。ということなのでしょう。

 が、前述通り可可のツンはもはや「ツン」の範疇を超えた、ただの悪口です。それを差し引いても9話に至るまで、つまり2か月前後もの間、延々と「ツン」の部分だけを描くというのは無理がありました。各話ごとにもっと「デレ」成分を入れておけば印象は違ったと思います。

 もう1つの説として(可能性は低いですが)、毒舌キャラを狙ったということもありえます。だとしても、毒舌は特定の状況に対して的確に鋭いツッコミを入れるからキャラとして活きるのであって、根拠も何もないのにずけずけ言うだけの子は毒舌キャラとしても微妙です。

 いずれにせよ「大嫌いで大好きデス」を言わせたかったのでしょうが、そのために可可を貶めたことは、私にとってスパスタ2期に不信感を抱かせました。アニメに対してこのような感情をもつのは初めてでした。

こういう場面もっとください

 一応、メイと一緒に神宮競技場に乗り込むところなど、以前の可可らしいところもあるにはあったので、アニメ3期でも可愛らしい可可をもっと見たいです。可可推しとして、切にそう思います。可可の「可」は可愛いの「可」だって100万回言ってきましたから。

 ところで可可が目立っていますが、実は他の子にも口が悪くなる場面があります。例えばきな子が4話で「(かのん以外の)部長候補がだいぶ限られる」と発言したり、夏美が11話で「すみれ先輩の人徳の無さ」「(かのん以外の)先輩は信頼感が薄い」と発言したり……。

 いずれもギャグ寄りのシーンなのでそこまで気にはなりませんが、根拠がなく、唐突に発せられるという点ではこれらの発言も可可と同様の問題を抱えていると言えます。なぜキャラに悪口を言わせたがるのでしょうか……?

葉月恋:「意外な一面」ばかり目立つ

 1期の頃から妙に不遇な葉月恋。Liella! 加入時の描写にもツッコミどころは多いのですが、その話をすると長いので、とりあえず加入後の話に留めます。1期の話も入ってきますがご了承ください。

 まず前提として「ミトメラレナイ系生徒会長」は、以下のような流れをたどることが多いです。

 

加入前 スクールアイドル活動を否定
加入前 徐々に軟化
加入  事情が明らかになり、加入
加入後 本来の個性が見えてくる
加入後 意外な一面が明らかになる

 

 恋の場合、4つ目の「本来の個性が見えてくる」のところが不十分な割に5つ目の「意外な一面が明らかになる」のところがやたら押し出されるのが問題です。

 

・ラップをしろと言われてゴーグルのまま短歌を詠む(1期10話)
・大人なサイトのバナーに興味津々(1期11話)(1期12話でも強調)
・ゲームに夢中になる(2期7話)

 

 このように本来の個性が見えないうちに意外な一面ばかりを強調するのは、土台の無いところに建物を建てるようなものです。

 しかも恋の「意外な一面」はギャグ寄りのテイストで演出されることが多く、結果としてネタキャラ……とまでは言わないものの、他の子と比べるとネタが多めのキャラに見えてしまいます。

あちこちで擦られている例の場面

 もちろん、本来の個性は一応描かれてはいます。いちごが好きなことが随所から窺えますし、おしとやかな性格でLiella! の清涼剤のような役割を果たしています。

 しかし加入が遅かったのと、アニメ2期の中盤まで個人回をもらえなかったことが災いし、他の子と比べて個性の描写が少ない印象です。特技のバレエとピアノも、バレエは1期6話で踊ったきり、ピアノは何気に2期中盤まで弾いたことがありませんでした(※ただし歌やダンスの中にはバレエやピアノの要素が見られます)。

 また、アニメ外の話にはなりますが、ライブにおける恋のコーレスが「あきあかね~」でありネタ場面から取られているのも、他の場面から取りようがなかったことの現れのように思えます。

 ……ここまでくると、本来の個性を描けないあまり、ネタ的に「意外な一面」を入れでもしないと恋を目立たせることができないのではないか……? と疑いたくもなってしまいます。

 アニメ3期ではさらに出番を増やしてほしいものですが……3期生も新たに加入するという状況で、1期生である恋の「見どころ」がどこまで描かれるかは疑問です。

2期生:成長してない、ねっ?

 『ラブライブ!』のストーリーの基本は「成長」だと思っています。色々な困難にぶつかり、成長してそれを乗り越える、というのが1つの定型になっているわけです。では2期生はどのように成長したかというと……。

 

2話 きな子が1期生との実力差を意識
5話 きな子、メイ、四季が1期生との実力差を意識
9話 2期生全員が1期生と実力差があるという前提のストーリー展開

 

 なんと9話に至るまで、2期生は実力差があると言われ続けます。そして10話以降、明確な成長描写はなく、そのまま優勝です。これでは優勝の説得力がまるでありません。

 そもそも『ラブライブ!』は、身体面の成長よりも精神面の成長にスポットライトを当てます。で、アニメ2期で度々指摘される実力差というのは「身体面の実力差」です。実際、2期生が先輩に追いつこうと練習を重ねる……という場面がかなり多く描かれていましたが、仮に「歌が上手くなった」「体力がついた」という描写があっても、精神面の成長と一緒に描かれなければ意味がありません。

ただ練習して上手くなった、だけでは説得力に欠ける

 もちろん、精神面の成長が描かれなかったわけではありません。特に4話のメイと四季の描写は本当に見事で魅せられました。ただそれは序盤、加入時の話です。中盤以降の2期生は「2期生」としてくくられた上に、「いつ・何が・どのように成長したのか」が十分に描かれないままでした。「追いつけ、追い越せ」というフレーズも今や虚しく響くばかりです。

 だから2期生は華々しく登場した割に存在感が薄いのです。もっと2期生の必要性が伝わってくるようなストーリーが見たかったなぁ。

 特にきな子は不遇気味で、「きな子がしたこと」がほとんど無いという有様。加入直後にLiella! が優勝を目指すという目的を再確認するきっかけを作りはしましたが、前述の実力差問題の度に目的の再確認を行うため、結果的にきな子が目立たなくなりました。

 その後、夏美と絡みはするものの、最強無双先輩が夏美を勧誘してしまったのが痛手となっていまいち活躍できずじまいでした。

いやあんたが勧誘するんかーい

 夢についての話でかのんを動かしやすかったのは理解できますが、それでも夏美を勧誘するのはきな子(せめて2期生全員)が良かったと思いますよ。もしそうしていれば多少はきな子の存在感も出たことでしょう。北海道出身と「っす」のおかげで、空気になることだけは回避できていますが……。

 アニメ3期の2期生は、先輩であり後輩であるという、美味しくもあり難しくもあるポジションになります。先輩後輩が強く意識されるスパスタにおいて、2期生がしっかり活躍できるのかが見どころです。

サニパ:お願いだからサニパを返して(切実)

 サニパはおそらく、スパスタ2期最大の被害者です。

 1期では「越えられなかった壁」「越えるべき壁」というライバルとしての役割と、アドバイスをくれる先輩的な役割を同時に担っていたSunny Passion。当然誰もが思ったでしょう。2期ではLiella! とサニパが戦うのだろうと。

 

1話 回想に登場。
3話 大会連覇の目標を掲げる。
8話 ステージお披露目。
9話 ウィーンに負けていた。
12話 客席で応援。

 

 ?????

 あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!「サニパと戦うと思ったらサニパがいつのまにか負けていた」な…何を言っているのかわからねーと思うが

 なんだろうこの、ガックシ感。Liella! がサニパに正々堂々勝って、悔しそうに笑う悠奈さんがかのんと拳を合わせるんじゃなかったのか……?(※一部オタクの妄想が混入しています。)

踊る姿すら描いてもらえない

 敗北の描写はほとんどなく、負けた理由は「慢心」「相手が強かった」だけ。嫌な言い方ですが、ウィーンのかませ犬になってしまった感は否めません。負けた後の補完描写も特にないままで、楽曲はアニメ中では1コーラスすら満足に披露されずじまい。ここまで不遇だと、神津島とのタイアップにも影響するんじゃないかと心配してしまいます。

 最大の問題点は、サニパのライバルとしての個性が完全に損なわれたことです。これは、Liella! とサニパの勝負を描いていればクリアできた問題だと思います。大会の段取りも併せて考えると、

 

代々木フェス ウィーン登場
地区予選   サニパに勝利
東京予選   ウィーンに勝利
本大会    優勝

 

 このような流れにすれば、サニパは最後までLiella! のライバルであり続けられるし、ウィーンの活躍の機会も潰しません。しかもこれ、地区予選のところ以外は本編と同じです。要するに、地区予選でウィーンがサニパに勝ってしまったのが全てを狂わせたと言えます。

 ライバル同士で潰し合わせる必要は全くありませんでした。タイプの違う2大ライバルとして、順番に戦っていけばよかっただけの話です。物語がやや単調になった可能性はありますが、それでもよほどマシだったことでしょう。

 3期の描写に期待したいですが、サニパはもう卒業してしまい、スクールアイドルができなくなることが劇中でも示唆されています。3期生の描写などやることがたくさんある中でサニパの活躍にはあまり期待できないというのが現在の状況です。せめてスピンオフが出てほしい……。

ウィーン・マルガレーテ:最初に下げるのやめよう?

 先日3期生の発表があり、大方の予想通りウィーン・マルガレーテが加入することになりました。おめでとうございます!

 ――だったらなんであんなに好感度を下げた!?

 まず、序盤からラブライブ!大会を「くだらない」と一蹴したのが大変です。今作から『ラブライブ!』に入った人ならともかく、前2作を知っている視聴者からの印象を一気に下げてしまいます。他シリーズでもライバルがラブライブ!大会やスクールアイドルそのものを否定した例はなく、大人を含めても1名のみです。A-RISEも素人にしか見えないチカ……? あれは無印のことだから……。

初見時は「そこまで言わせるか!?」とビックリした

 そして東京大会で負けるや否やマイクを強奪! 「私はこの結果を認めない」! これはすごい、嫌われる前提の脚本なのでしょうか。そういえば劇中でもこの行動は批判されていましたね。つまり「一般的に批判を受けるような行為だと分かっていてなおこの行動を取らせた」ということです。

 制作陣の意図は読めませんが、可能性があるとしたら「年相応の行動」としての描写でしょうか。しかし中学3年生はそれなりに分別のつく年頃ですし、それでキャラクターを貶めるくらいならやらない方がいいです。年相応というなら、悔し涙を流させるという手もあったはずですし。

 12話ではようやく態度が軟化し、たこ焼きを頬張ったりする(それこそ年相応な)シーンもありましたが、彼女の中でラブライブ!大会に対する考え方が変わったことは示唆されていません。根本的な問題は未だ解決していないのです。

 このようにラブライブ!大会を否定してきたウィーンですが、一方で世界レベルの歌の才能をもつかのんから歌を否定されてしまったので、完全に立場が無くなっています。受験に失敗したという共通点からして、ウィーンは「ifかのん」として描かれている節がありますが、だからこそ余計にこれが効きました。

 アニメ2期を通してずっと他を否定し、他から否定されたキャラクター。ちょっと悲しすぎます……。

 なぜ加入すると決まっている子の印象を最初から下げるのでしょう? なぜここまで追い詰めるのでしょう? 3期で印象を回復するつもりなら、遅すぎます。2期から3期の間はそれなりに空くのですから。

 また、ウィーンがLiella! に加入するにあたって、「留学中止の理由は何なのか」「ウィーンのラブライブ!大会に対する思いを変えることができるのか」という問題があります。これをうまいこと解決できるかどうか……。しっかり描写して欲しいところです。

さいごに

 スパスタ2期は、他にも色々問題点があります。部長や生徒会が死に設定になったことなどですね。ただ今回はとりあえず、特に気になったところを取り上げました。

 『ラブライブ!』のような作品では特に、脚本はキャラクターの魅力を最大限引き出すものであるべきだと思います。スパスタ2期はその逆、脚本がキャラクターの魅力を潰していくものでした。炎上するのも仕方なしと言えましょう。

 今、『ラブライブ!』シリーズはある種の転換期を迎えていて、現行で動いている主なシリーズはサンシャイン、ニジガク、スパスタ、そして蓮ノ空と4つもあります。しかもスパスタは他のシリーズと違い、まとまったストーリーが展開されている媒体がアニメしかありません。

 つまり、スパスタのアニメに見切りをつけたファンはそのまま別のシリーズに流れてしまうのです。実際、私の周りにも他界した人が数人います。アニメ3期でも転んでしまえば、いよいよスパスタというシリーズそのものが危うくなりそうです。

 私は一応、アニメ3期も最後まで見るつもりです。これが諦めないキモチ。それに、2期にも良いシーンはあったわけだから、3期が良くなる可能性は十分あります。あると信じたい。

 失敗は成功の準備運動

 これからも小さな星々が輝き続けることを願います。