てんわんの考察場所

てんわんの考察&感想場所

ブログの勝手を勉強中の考察中毒者。

アニメ『ラブライブ!スーパースター!!』8話感想 -結愁を越えて集結-

f:id:Tenshi_Shitsuzi:20210920224206j:plain第8話「結ばれる想い」の感想です。伏線回収と涙腺破壊の神回。前回の感想はこちら↓

tenshi-shitsuzi.hatenablog.com

ざっくりあらすじ

①結ヶ丘の資金が無い。葉月恋が音楽科を主体に学園祭を行うとしたのは、確実に注目を集めて来年度の生徒を増やすためだった。しかし事情を知らない普通科と音楽科の間には亀裂が生まれる。
②恋がスクールアイドルを拒むのは、母が神宮音楽学校を廃校から救うために学校アイドルとして活動したものの失敗し、その活動に関する記録が残っていないからであった。
③澁谷かのんは同好会の部室で箱を見付け、恋から渡された鍵で開く。そこには学校アイドル部の活動の記録があり、廃校阻止には失敗したが皆が結ばれたため後悔はしていないとあった。かのんは同じ箱に入っていた衣装を恋に渡す。
普通科と音楽科が協力して学園祭の準備を進める中、恋は同好会への加入を決定。当日、5人のスクールアイドルが踊り、「結」の字を冠した学校で時を越えた想いが結ばれたのであった。

今までで一番あらすじが長いです。それだけの情報量があったにも関わらず体感5分でした。

母からの想いを結ぶ葉月恋

祝・恋ちゃん加入! 第1話から実に2ヶ月もの時を経て、劇中ではなんと半年近く掛かりましたが、ようやく5人が揃いました。早速ストーリーを追いましょう。

前回明らかになったのは「恋ちゃんの母・葉月花が既に亡くなっていること」「葉月家に金が無く、結ヶ丘の運営も危機に直面していること」でした。補足ですが、母親の名前は字幕から「花」で確定していたようです。この間までカタカナで申し訳なかった。

また、家にいないことだけは判っていた父親ですが、仕事で海外に赴いていたと判明。母亡き後、恋ちゃんは海外への移住を薦められますが、母の遺志を継ぐことを優先し断ったのでした。

学園祭のことについても語られました。曰く、来年度の入学希望者を確保するため、多くの人が来校する学園祭で注目を集める必要があり、技術が確実な音楽科の生徒を中心に行おうとしたとのこと。不可解な行動は学校を思ってのことでした。

しかし、生徒を不安にさせないために学校の予算について伏せて話を進めた結果、かえって普通科と音楽科の間に亀裂を生んでしまいました。結局、理事長から翌日の全校集会で全てを話すように命じられてしまいます。

うーん、恋ちゃんの置かれた境遇がなかなかキツい。自分一人で問題を解決しようとするあまり周囲に事情を説明しない傾向があるため、より事態が悪化するという負のスパイラル。「誰かに頼ってー!」と叫びたくなりますが、母親を早くに亡くし父親も近くにいなかった彼女には「誰かに頼る」という発想が無かったのかもしれません。

普通科と音楽科が険悪になったことについてかなり責任を感じたようですが、普通科も交えてやろうというかのんちゃんに対し、スクールアイドルだけはやらないで欲しいと懇願。第1話からの壮大な伏線が回収されます。

神宮音楽学校は生徒数の減少により廃校の危機にありました。そこで葉月花は学校アイドル部を立て、学校を盛り上げようと試みます。スクールアイドルという言葉もほとんど定着していなかったらしく、注目を集めたようですが、結局廃校は回避できず。葉月花はそれを買い取り、結ヶ丘女子高等学校として復活させたのですが、かなり無理をして逝去してしまいました。誰だよ屋上から転落死とか考察してたやつ。私だよ。

その結ヶ丘でも同じ問題が発生。恋ちゃんは一度は母と同じようにスクールアイドルとして活動しようと思いますが、学校アイドル部に関する記録だけがまるで残されておらず、母親が後悔していたと考え断念。逆にスクールアイドルに対して厳しい態度をとるようになったのでした。

個人的には「廃校をスクールアイドルで回避しようとして失敗」という前例があるため、同じ轍を踏まないようにしたという部分もあったと思います。恋ちゃんはかなり賢いようなので、一度潰えた策をとるのを避けたがるのも納得です。

いずれにせよ理事長からの指示もあり、何より本人が学校の混乱の責任を自覚しているため、全校集会で謝罪の上、事情を話そうとします。しかし案の定バッシングを受けてしまいます。

ところでこの場面を見ると壇上を含めて普通科60人、音楽科31人の計91人。普通科が音楽科の3倍という証言を鑑みると、普通科はせめて80人はいてほしいのですが、まあ欠席したかバックれたことにしましょう。すると合計111人で、一学年として見れば十分な数です。来年度は分かりませんが……。

しかしそれ以上に問題なのは先生が4人しかいない! 朗読動画vol.14によれば結ヶ丘には数学・英語・化学・古文の授業があるようですが、まさかそれだけ……。仮に理事長が地歴公民を受け持って主要五科目を揃えたとしても肝心の音楽が足りない!

などと馬鹿げたことを考えているうちにかのんちゃんが登壇。恋ちゃんが家から探し出した鍵と「同じ場所で想いが繫がっていてほしい」という葉月花のメッセージを頼りに、同好会の部屋の奥にあった箱から、学校アイドル部の活動記録を探し出したのでした。

廃校阻止の失敗。それは恋ちゃんも知っていたことでしたが、知らなかった情報がまだあったのでした。葉月花は学校の皆が結ばれたことに満足しており、後悔していなかったという真実。音楽を通じてまた皆が結ばれるようにと「結」の名を冠する学校を建てたということ。葉月恋の母親にとって、スクールアイドルは最高の思い出だったのです。同時に恋ちゃんは母が何を言っていたのかを思い出しました。

ここの涙には泣きましたよ……。母親が全てを残してくれていたことが分かった瞬間だったわけで、しかも「お母様」って叫ぶのがもうヤバかったです。さらにかのんちゃんから渡されたのは母の衣装。追い討ちに追い討ちをかけるな涙腺が限界なんじゃ。

ちなみに学校アイドル部の記録は理事長がちゃっかり管理していた模様。葉月花から「本人が自分で決断できるように」とのことで口止めされていたようです。ふーむ。理事長をどう評価するかが悩みどころですが、まあ最終的に丸く収まったので気にしないことにしましょう。

かくして普通科と音楽科は和解、協力して学園祭へ臨むことになります。そして恋ちゃんはかのんちゃんからスクールアイドルへ勧誘されます。事情があったにせよ、今までかなりキツい態度だったため、自分がやっていいのかと躊躇う恋ちゃん。同好会の皆は彼女の参加を歓迎する意向を示しますが、それでもまだ迷いがありました。そこに突然吹いた風が恋ちゃんの背中を押して……。

これ絶対お母さんが娘の背中を押してくれたやつッッッ(大声)

2人が手を取り合ったのがかつての神宮音楽学校である旧校舎の前であったのもいい演出でした。2人の手が結ばれ、スクールアイドルの絆が結ばれ、普通科と音楽科が結ばれ、結ヶ丘女子高等学校の全員が結ばれて。全てがここに「集結」したのです。はい、言いたかっただけです。

幼少よりバレエをやっていた実力は折り紙付き、スクールアイドルとしては新参者でありながら驚くべきスペックを発揮します。何より学校を愛する気持ちは誰にも負けない恋ちゃんなのです。その熱意あってかセンターに推されます。

そして屋上で練習しているとき、ふとかのんちゃんが円陣を提案します。きたあああぁぁぁエンディング回収! 5人でピースサインを合わせ星の形を作ります。ところが私の予想とは異なり「ういっすー」ではなく……。

「1!」「2!」「3!」「4!」「5!」
「結ヶ丘女子高校スクールアイドル部! Sing for me! Sing for you! Sing for all!」

そ れ は ! アニガサキから入った私でも知っている『ラブライブ!』の伝統ではございませんか、まさかここでお目にかかれるとは思わなんだ。感動。あと何気に部に昇格してたりします?

そして流れるように『Wish Song』を披露。なんとかのんちゃんとの2人センターでございます。1話からずっとギスギスしていた2人が今や同じステージで踊っている、しかも学校アイドル部の衣装を身に纏って。手を繫いで星を作る振り付けもオシャレ。個人的に好きな歌詞は「君にはもう涙は似合わないよ」からの「君にはそう笑顔が一番だよ」そうそれがずっと言いたかったのです。恋ちゃんが心の底から笑えて本当に良かったです。

最後には5人全員で手を繫いでジャンプ。そして青空に浮かび上がる「#08 結ばれる想い」そのサブタイの出し方は卑怯だわ……過去一お洒落な出し方するじゃん。

あと今回のアニメ連動グッズがね。恋ちゃんのアイコンチャームがあるんですが、これ6話の千砂都の髪紐チャームと繫がるんですよ。あの時点では「恋ちゃんのは無いのか残念だな……」だったのですが、まさかのグッズを利用した感動展開なのでした。これはなかなかすごい。

またも恋ちゃんの項目に書くことが多すぎて大長文です。他の項目が明らかに短いとは思いますがご容赦を。

名探偵カノン

相変わらず行動力と推理力において名探偵なかのんちゃんであります。まず、ギスギスというかガッツリ戦争状態にある普通科と音楽科の仁義ある戦いを食い止めようとするのがすごいです。皆から生徒会長に推されるかのんちゃんも流石にその時点では止められませんでしたが、わざわざ戦地に赴く勇気たるや流石スーパースター。

学校アイドル部のことを知ればすぐに理事長に突撃して資料収集に挑戦、成果が出ずとも諦めず、恋ちゃんから聞いた葉月花の言葉と鍵を組み合わせ箱を発見する推理力を披露した上で全校集会に乗り込みました。しかも活動記録の内容を完全に暗記し壇上で堂々の大演説。スペック高すぎないか!?

千砂都とすみれと可可と

こうやってまとめるのは1話ぶりですね。今回は恋ちゃんとかのんちゃんにかなりスポットライトだったので致し方ありませんが。

学園祭の練習では千砂都ちゃんが2話のように特訓のコーチをしていたのが印象的でした。そこに恋ちゃんがいるというのがまた素敵なんですがね。そしてまたもたこ焼き屋台を動かしていましたが、さては言及が無いだけでもう自分の店もってるな?

すみれちゃんはかのんちゃんが説得する場面でなぜか教卓に籠城、アドバイスだけ出して自分はスルーしていたのが好きです。あと何気にグソクムシを売りにしていました。彼女も成長しているのです。

可可ちゃんは普通科の生徒に一瞬同調して事態をややこしくしましたが、基本的にはいつもより大人しかった印象。いやいつもがすごいんですが。ちなみに恋ちゃんに対して言った「欢迎欢迎」はLiyuuさん曰く歓迎の意味のようです。

mobile.twitter.com

どうなる次回

次回予告で我に返りました。完全に雰囲気が最終回だったもので。次回は「君たちの名は?」なんだか聞き覚えがありますが、調べてみたら2016年、もう5年も経ったんですね〜。

タイトルからしていよいよグループ名決定だとは思いますが、その必要が出たということは「ラブライブ!」エントリーなどをするのかもしれません。しかし「クーカー」が「Liella!」になる未来が見えないのですが。いや順当に進化させると「クースーレーチーカー」みたいなクソダサグループになるので別の路線にはなるでしょうけれども。

そもそも「Liella!」は一般公募による命名で、「結ぶ・繋ぐ」を意味するフランス語“lier”「内面的な輝き」を意味するスペイン語の“brillante”からきた神的ネーミングです。ちなみにかのんちゃんの祖母はスペイン人です。あと父が翻訳家なので、最終的にはかのんちゃんが上記の通りの命名をするのかもしれません。それまでに茶番があるのはお察しですが。

あと、地味に恋ちゃんの経済事情がどうなったのかが気になります。学園祭で注目は集められたと思いますが、かといってすぐにお金が入るわけではありません。巷じゃ同人誌の格好の的とか言われてるので早く解決してあげて公式様。次回の感想はこちら↓

tenshi-shitsuzi.hatenablog.com