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『夜廻三』発売前の予想と考察

f:id:Tenshi_Shitsuzi:20211226211251p:plain『夜廻三』が発表されたので、予想や考察をしていきます。『夜廻』『深夜廻』のネタバレを含みますので、閲覧にはご注意ください。約束できますか?【はい】【いいえ】

公式サイトはこちら↓ PVや公式Twitterもここから見られます。
nippon1.jp
1/20追記:公式サイト更新に伴い、記事も大きく更新しました。

4/24追記:金が無いなどの諸事情により、『夜廻三』を購入できておりません。この記事は、プレイ前の予想を見て楽しむような記事だと思っていただけますと幸いです。

目次

タイトルの意味

既に公開されている情報の中で、最も意外性があったのが、タイトルの『夜廻三』です。今までは『夜廻』『深夜廻』と続いていたので、ネット上では、3作目も先頭に文字を冠するという予想が主流でした。私も『夢夜廻』『闇夜廻』などと色々考えていました。
しかし蓋を開けてみると、予想に反してシンプルな『夜廻三』というタイトル。むしろ、二が無かっただけに違和感すらあります。

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子供を攫う、よまわりさん。

ここで否が応でも思い出されるのは前2作に登場したお化け「よまわりさん」。白い袋で子供を攫うおばけです。他のおばけから畏れられるなど、やや浮いた存在であり、その正体にも謎が多いです。人間の味方であるかのように描写される数少ないおばけでもあります。
今作では、このよまわりさんについて、改めて深掘りされるようなストーリーが展開される可能性が高いと考察できます。例えば、よまわりさんはどうやって生まれたのか、どこから来たのか、目的は何なのか、などなどです。
一方、『深夜廻』で重要な役割を果たしたコトワリ様が登場するのかどうかは、現時点では全くヒントがありません。個人的に一番好きなお化けなので登場して欲しいところですが、けっこう特殊な存在なので難しいかもしれません。
ところで、ニコニコ大百科の記事によると、公式の読み方は「よまわりすりー」だそうです。出典は不明ですが、これが事実だとすると今までの考察の説得力がまるごと無くなってしまいます。「もういやだ!」
また、タイトルロゴから『夜廻目』に見えるという意見もあります。確かに白い部分を見れば、そう見えなくもないような気がしないでもない。夜廻シリーズで「目」は色々と重要な役割を果たすので、可能性としてありえなくはないでしょう。

キャッチコピーの意味

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「まぶたの裏で、君が死ぬ」
このキャッチコピーの意味は何でしょうか。
参考までに今までのコピーを挙げてみると、『夜廻』は「夜の怖さを覚えていますか?」シリーズ初の作品とあって、大人が忘れてしまった、子供の頃に感じた夜の怖さをテーマにしていると分かります。
『深夜廻』は「あなたをさらいに夜がくる」こちらも夜を全面に押し出しています。また、友達がさらわれてしまうというストーリーも想起させます。
今作のコピーは初めて「夜」が入っておらず、代わりに「」の文字が目を引きます。主人公と親しい誰かが死ぬ、もしくは死んだことは確実でしょう。逆に死んでなかったら驚く。というわけで、今作においても「少女が死と向き合う」というテーマは一貫して変わらないと思われます。
また、「まぶたの裏で」という文言から、目を閉じるようなシステムが登場するとの予想がされていましたが、記事を書くより早くその通りであると明らかになりました。詳しくは後述。

今作の主人公は「名無し」か?

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1/20に公式サイトが大幅に更新され、主人公の名前は公式表記で「主人公」であると明らかになりました。それ自体は特に問題ではないのですが、なんと今作では主人公の見た目を変更できるというのです。

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髪型、髪色、服装、アクセサリーなど6つの項目を組み合わせられるようで、これはつまりキャラクターメイキングができる可能性が高いということです。さらにここから、この主人公には固有名詞が無い「名無し」であり、もしかしたらプレイヤー自身であると解釈できるのです。
さてここで、今作のストーリーをおさらいしましょう。公式サイトの「あらすじ」を要約すると、こんな感じです。

①主人公は森で目覚める。夕方、学校の屋上に来たところまでしか記憶が無い。
②姿の無い人物に「あんた呪いかかってるよ」「呪い解くには大切な事思い出さなきゃだよ」と大雑把に言われる。
③思い出探そう!

また、キャラの説明では「過去に失くしたもの」を見つける度に「思い出」を取り戻していくとあります。逆に言えば、物語の開始時点で主人公は多かれ少なかれ記憶を失っています。その記憶の中にアイデンティティがあるとすると、主人公は何者でもない。だから容姿も自由に決められるのかもしれません。
とはいえ、この子の人物設定の大枠は決まっているでしょう。学校の屋上の記憶があることから、学生なのはほぼ確定です。また、服装も制服で統一されています。前まではウサギのバッグから小学生ではないかと考えていましたが、制服は中学生くらいにも見えます。PVに映っていた学生カバンも、中学生らしいアイテムです。もし主人公が中学生だとすると、シリーズ初となります。

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意味深な学生カバン。

果たして主人公の失った記憶は何なのか。それは後ほど考察するとして、もう1人の重要人物を紹介します。

「思い出の中の少女」は何者か?

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メインビジュアルに映っていた、一時期主人公ではないかと噂された少女ですが、公式の表記は「思い出の中の少女」でした。相変わらず固有名詞は明かされず、また表記もやや長いので、やはりしばらくは「ミドリちゃん」と仮称します。
年齢の予測はできませんが、本格的なカメラ、憂いを帯びた表情などは、今までの少女より大人びて見えます。とはいえ「少女」という名前からして、かなり高めに見積もっても高校生あたりが限度でしょう。
主人公との間柄もほとんど不明ですが、公式サイトによれば「主人公より少し年上」。「年の近い友達」か、はたまた先輩後輩か。姉妹という説もありそうですが、髪の色からして可能性は薄いと判断しました。黒髪の妹が赤髪だったりするアニメもあるので一概には言えませんが。
個人的には、主人公とミドリちゃんのどちらかが、よまわりさんと深く関わる人物である、またはこれからよまわりさんになる人物だと考えています。人がお化けになることがあるのかどうかは分かりませんが、小説版『夜廻』では、お化けに捕まると自分もお化けになる気がする……的な文面があります。
また、かなり根拠の薄い考察ですが、よまわりさんの仮面はカメラのレンズのようにも見えるため、あるいはミドリちゃんのカメラの付喪神的存在がよまわりさんなのかもしれません。
ということで、今作は『夜廻』より前の時間軸であるという可能性も考えています。

「姿の無い不思議な人物」は何者か?

次に、主人公に呪いのことを教えた、謎の存在について。公式サイトには「懐かしい声」と書かれており、主人公と親しい誰かだと思われます。姿が無い以上、間違いなく故人です。よって、まぶたの裏で死んだ「君」と同一人物である可能性も濃厚です。
また、先程はふざけて書きましたが、実際のセリフは「あなたには強い呪いがかけられている」です。あなたという二人称から、その正体はある程度絞られます。
最も可能性が高いのは、ミドリちゃんでしょう。彼女は主人公にとって親しい人物であるものの、死んでしまったと。『深夜廻』では、ハルは死んだユイの姿をある時点までは見えていませんでした。そのことを考えると、姿が見えないことに説明がつきます。そしてミドリちゃんが化けて出る説も濃厚になります。
次に候補として挙がるのは親。今までの作品にて「親」の存在はあまり強調されていませんでしたが、小説版『深夜廻』において、かなり詳しく掘り下げられています。懐かしい声ときたら親、という鉄則もあります。同様に、兄弟姉妹の可能性もあります。『夜廻』では消えたお姉ちゃんを探すという展開がありました。
PVに映っていた犬も一応候補ですが、今まで犬は「物言わぬ導き手」としての役割を果たしており、主人公の気持ちを理解はすれど、言葉は通じませんでした。よって可能性は低いと踏んでいます。
よまわりさんの可能性は犬より低いです。小説版では彼(彼女)には感情が無いというような描写がされています。よしんばあるにせよ、「あなたには……」というキャラでは無いように感じます。その上、コイツは対象とのコンタクトの際必ず実体化するので、姿が無いとは考えにくいです。
以上のことから、ミドリちゃんの可能性が最も高く、次点で家族です。
ただし、ここではある可能性を考慮していません。それについては次の項目で。

呪いと「大切な事」とは何か

「大切な事」に関しては正直材料があまり揃っていませんが、主人公が「大切な誰かが死んだこと」を忘れているという説は突飛ではないでしょう。
PVでは「闇に消え入る君の背中を見ないようにと目を閉じる」とあり、主人公は親しい人の死が辛いあまり、そのことを忘れていると考えることができます。
あるいは、主人公が大切な誰かを見殺しにしたともとれる文言です。その場合、罪悪感から身を守るためにそのことを忘れているのかもしれません。だいぶ鬱展開ですが、日本一ソフトウェアには珍しいことではありません。
そして、なぜそのことを思い出すと呪いが解けるのか。そもそもなぜ呪いがかかっているのか。誰が呪いをかけたのか。不可思議な出来事の裏には、必ずお化けがいます。特に神様レベルになると、少女たちとプレイヤーに強く干渉します。今回も、強大な存在が――もしかしたらラスボスが――主人公に呪いをかけたのかもしれません。
ただここで、最悪のケースを挙げておきます。それは、むしろ「姿の無い不思議な人物」が悪いお化けであり、主人公に思い出を集めさせ、自分のために利用しようと考えている場合です。『深夜廻』では山の神が丁寧な言葉遣いでユイやハルを巧みに操り、実際にユイは自殺してしまいました。このように、今回も主人公が利用されている可能性は全く否定できないし、それこそあの日本一ならやりかねません。

まぶたの裏で死んだ「君」は誰か

先程考察した、姿の無い不思議な人物と同一である可能性があります。なのでやはりミドリちゃんが最有力候補、次点は親です。
また、こちらに関しては犬だと考えても良さそうです。PVでは明らかにもう死んでる雰囲気で白い犬が映っていました。このシリーズ、ほんと犬がろくな目に会わない。ここで「失くしてしまった思い出を探して」とあることから、思い出の一つは犬に関するものであると思われます。

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この犬絶対もう死んでる。

ただ、このシリーズ犬が死に過ぎなので、そろそろ助かってほしい気持ちもあります。
1/20追記・お前猫だったんかーい!
公式サイトによればこの猫の名前は「ムギ」です。主人公にとてもなついているそうなので、死んでいる可能性はやや薄まりました。まあチュートリアルでトラックに轢かれたりするので全然油断はできませんが。

新しいシステム

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便利すぎる新システム。

今回明らかになっているシステムで、今までになかったこの「目を閉じる」もの。目を閉じている間はお化けに認識されなくなり、さらにその状態で動けるようです。ぶっちゃけ無敵な気がするので、何らかの制限が掛けられそうです。
また、今回の目的は思い出を集め、呪いを解くこと。公式サイトを見るに、どうやら思い出に関連した物を集めていくようです。Long PVでは、先ほどの犬のイラストがどんどん色づいていく様子が映っており、思い出を集めることによる進行があるようです。多少の謎解きもあるのかもしれません。また、思い出を取り戻すには、お化けと相対する必要もあるでしょう。

人面鳥「コトリ」

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PVで連続してお化けが出てくるシーンで、最後の大トリを務めた鳥のようなお化け。彼は「よまわりさん」「コトワリ様」のような特殊なお化けであると考察し、オオトリ様と仮称していました。
1/20の公式サイト更新により、彼は「コトリ」と呼ばれる人面鳥であると明らかになりました。名前予想、惜しい! そしてどこが人面なのかと言ってはならない。
孔雀と鴉が織り交ざって渦を描いているような姿です。PVの最初に鴉が大量に空を舞っているのが印象的でしたが、関係はあるのでしょうか。余談ですが、鴉は古来より神聖な動物として崇められてきました(神の使いであるヤタガラスが有名)。一方、現在では不吉なイメージもあります。ところで夜廻シリーズのラスボスは、かつて信仰があったが今は堕ちてしまった神々でした。何か共通性を感じます。
さて、公式サイトには短文ながらものすごい情報が載っていました。なんとこのコトリは「特別な目ですべての時間を同時に観測する」「街の中を見張り、ずっと『誰か』が来るのを待っている」ようなのです。
特筆すべきはあらゆる時間を観測するという財団による収容待ったなしの能力。今までのお化けの中でも突出した能力です。また、コトリの容姿は時計を模しているようにも見えます。そして誰かを待っている。まーたよく分からない「誰か」が出てきたので、もう放っておきます。
少し気になるのは、彼だけ「さん」「様」といった敬称が付いていないことです。つまり信仰が無いということであり、もしかしたら邪悪な存在なのかもしれません。あるいは、鴉が神の使いであったことから考えて、上位存在である神の使いとして動いているのかもしれません。

前作主人公たちは登場するか

『深夜廻』では、ゲームでも小説でも、『夜廻』の主人公(コトモ)が登場しました。同じように、今作に今度はユイやハルが登場するかもしれません。してほしい。
例えば、山の近くに来た主人公。ふと頭の中にオイデオイデと響く声。誘われかけて、ユイまたはハルに止められる……みたいな。完全に妄想ですが、そうやって別作品同士のキャラが交流するのはアツいと思います。
ただ、『夜廻三』は『夜廻』の前である説が本当だと、一気に可能性が低くなりますが。

あとがき的な何か

まさか新作が発売されているとは思わなかったので、大変嬉しいです。買います。クリア後は考察記事を別に上げるつもりです。
現段階ではまだ書きたいことが全部書けていません。また、新しい情報も公開されていくことでしょう。発売までは、この記事も随時更新していく予定ですので、お楽しみに。

別のゲームですが、『リトルナイトメア』シリーズの考察もしています。そちらも是非お読みください。

tenshi-shitsuzi.hatenablog.com

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